米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)。2022年3月22撮影 (Patrick Pleul/POOL/AFP via Getty Images)

中国はまもなく「人口崩壊」イーロン・マスク氏予測

中国共産党が数十年にわたって実施してきた「一人っ子政策」により、同国は人口減少に歯止めがかからない状況にある。米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、中国がまもなく「人口崩壊」に直面する可能性があると示唆した。

マスク氏は6日、中国は一人っ子政策を廃止し「三人っ子政策」を導入しているが「中国の出生率は昨年、過去最低だった。現在の出生率のままなら各世代で最大40%の人口を失うことになるだろう」とツイッターに投稿。「人口崩壊」との厳しい文言も付け加えた。

一人っ子政策は人口抑制の一環として1980年に導入された。2015年に撤廃されるまで、政策に違反した者は失職や強制堕胎に至るまで様々な罰則が加えられてきた。公式統計によると、中国の人口14億人の約28%にあたる4億人の尊い命が中絶手術によって犠牲となった。

現在、中国は同政策によってもたらされた少子高齢化や、労働人口の減少による経済危機に懸念を抱き、「三人っ子政策」に加え育児手当など種々の政策を講じているが、出生率の改善は見られない。中国国家統計局が発表した2021年の出生率によると、人口1000人当たりの新生児数を示す出生率は7.52と、1949年の統計開始以来最低を記録している。

中国の人口は半分に?

米ワシントン大学の研究チームは2020年に人口統計学の研究レポートを発表した。現在世界の人口は2064年にピーク(約97億人)を迎えた後、その後減少に転じ、「ひとたび人口減少が始まれば、歯止めがかからなくなる」と警告した。今世紀末には、中国の人口は7億3200万人に半減すると予想している。

マスク氏は、世界の人口減少がもたらす影響についても言及している。

最近、公開した2019年の世界人工知能会議中に撮影した映像のなかで「AIによる慈悲深い未来があると仮定すると、20年後に世界が直面する最大の問題は人口崩壊だ」と発言。アリババ集団の創業者である馬雲(ジャック・マー)氏も動画のなかで「中国の14億人は多いように聞こえるが20年後、このこと(人口減少)が中国に大きな問題をもたらすだろう」と述べた。

 

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