6月8日、米国連代表部の高官、ジェフリー・デローレンティス氏は、北朝鮮への制裁を巡り先月行われた国連安全保障理事会の採決で中国とロシアが拒否権を行使したことについて、中ロが世界の安全保障よりも両国が結んだ「無制限」の戦略パートナーシップを優先させたのではないかとの疑問を呈した。8日の国連総会で撮影(2022年 ロイター/Mike Segar)

中ロは世界安保より両国関係を優先か、国連で米が疑問呈す

[国連 8日 ロイター] – 米国連代表部の高官、ジェフリー・デローレンティス氏は8日、北朝鮮への制裁を巡り先月行われた国連安全保障理事会の採決で中国とロシアが拒否権を行使したことについて、中ロが世界の安全保障よりも両国が結んだ「無制限」の戦略パートナーシップを優先させたのではないかとの疑問を呈した。

拒否権を行使した常任理事国に説明を求める国連総会の会合で述べた。

安保理は5月26日、北朝鮮制裁を強化する米国主導の決議案の採決を実施したが、中国とロシアが拒否権を行使し否決された。

デローレンティス氏は「拒否権が(両国の)パートナーシップを反映したものではないことを望む」と述べた。

さらに「両国の拒否権行使に関する説明は不十分で信用できず、説得力に欠ける」と指摘。集団安全保障に有益な行動ではないとの見解を示した。

中国の外交官は「中国の拒否権は完全に合理的で正当なものだった」と主張。「北朝鮮への制裁を強化し続けることは、政治的解決の可能性をさらに遠ざけるだけだ」と述べた。

ロシアの国連代表部は、同氏の発言に関するコメント要請に現時点で応じていない。

関連記事
5月3日早朝、ロシア警察による法輪功学習者の家宅捜索が5件あった。「望ましくない組織」のために活動した疑惑で、4名が拘束された。ロシアの主要メディアが報じたが、法輪功に関して、中国共産党による誤った情報をそのまま流している。
4月23日、チェコ下院議会で法輪功迫害に関する公聴会が開かれた。プラツニク保健副外相は「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。
  オランダの総合情報保安局(AIVD)は、中国共産党によるスパイ活動が、オランダおよび国際社会の安 […]
中共のスパイ活動に対する懸念が高まる中、英国政府は4月29日に、2025年4月までに、注意を要する敏感地域から、中国製監視システムを撤去する方針を発表した。
ロイター通信によると、中国の主要な銀行がロシアとの金融取引を停止し、中国の一部企業は国境地帯の小さな銀行や通貨ブローカーなど非公式な資金調達ルートに頼るようになり、禁じられている仮想通貨の使用に手を染めるケースも出てきている。また、ロシア市場から完全に手を引いた企業もあるようだ。