オーストラリアのアルバニージー首相は6月11日のシドニーでの記者会見で、同国が昨年にフランスとの次期潜水艦共同開発契約を一方的に破棄した件で、フランス政府系造船企業「ナバル・グループ」に5億5500万ユーロ(5億8358万ドル)の解決金を支払うことで和解したと発表した。写真はシドニーで10日行われた記者会見で撮影(2022年 ロイター/Loren Elliott)

豪、潜水艦契約破棄で仏と和解 5.8億ドル支払い=アルバニージー氏

[11日 ロイター] – オーストラリアのアルバニージー首相は11日のシドニーでの記者会見で、同国が昨年にフランスとの次期潜水艦共同開発契約を一方的に破棄した件で、フランス政府系造船企業「ナバル・グループ」に5億5500万ユーロ(5億8358万ドル)の解決金を支払うことで和解したと発表した。

アルバニージー氏は、和解によってオーストラリアはフランスと未来志向の関係を築くことができると強調。声明では「この地域と世界全体でわれわれが直面する課題の大きさを踏まえれば、オーストラリアとフランスが再び結束し、われわれが共有する諸原則と利益を守っていくことが不可欠だ」と説明した。

さらにアルバニージー氏は「インド太平洋におけるフランスの役割と積極的に関与する態度にわれわれは非常な敬意を持っている」と語り、フランスのマクロン大統領からの招待に応じてパリ訪問を前向きに検討すると付け加えた。

オーストラリアは昨年、当時のモリソン首相がフランスへの通常動力の新型潜水艦発注を中止し、米英との新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」による原潜開発に方針を変更。フランス政府が激怒し、両国の外交関係がかつてないほど悪化した。

関連記事
中国共産党は世界的に流行しているアプリを通じて外国人ユーザーのデータを集め、世界の情報エコシステムを変革し、海 […]
オーストラリア政府が2030年までに再生可能エネルギーを82%まで増やす目標を達成するため、過去最大規模の再生可能エネルギー入札が発表された。全国電力供給網(NEM)向けに6ギガワット(GW)の新規再生可能エネルギー・プロジェクトが展開され、各州で多くの再生可能エネルギープロジェクトが進む予定だ。 西オーストラリア州では、500メガワットの再生可能エネルギー貯蔵発電の入札が始まり、国家エネルギー市場で注目を集めている。
オーストラリア、ニュージーランド、国際連合を含む国際同盟国は、4月にソロモン諸島が実施する国政選挙を支援するため、安全保障、ロジスティクスその他の支援を提供している。 防衛と警察要員に加え、太平洋の近隣諸国もソロモン諸島に財政援助を提供している。
17日にソロモン諸島で総選挙が行われる。今回の選挙では、好戦的で親中派の現職ソガバレ首相が続投するかどうかが注目される。しかし、国民には中国共産党傾斜と政治腐敗への鬱憤が募っている。
オーストラリアの警察当局は16日、最大都市シドニー郊外の教会で司教らが刃物で刺された前日の事件について、宗教的な過激思想が背景にあるとみられるテロ行為だったとの見解を示した。