カナダ国旗。参考写真 (Photo by Chris Jackson/Getty Images)

カナダ、通信システム保護する法案発表 ファーウェイなどの排除に続き

カナダ政府は14日、同国の重要産業や通信システムをサイバー攻撃などから保護する法案を発表した。先月、カナダは第5世代(5G)移動通信システムから中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を排除すると発表したばかり。同法案は、サイバーセキュリティの脅威から国の電気通信システムを保護する法的権限を政府に与える。

「An Act Respecting Cyber Security(仮邦訳:サイバーセキュリティを守る)」と題する法案は電気通信法を改正し、カナダの電気通信システムのセキュリティを政策目標に加える。これにより、政府は電気通信事業者に対して、サイバー攻撃やスパイ行為に対するシステムの強化を指示し、必要な行動を義務付ける法的権限を持つことになる。

シャンパーニュ産業相は記者会見で、中国企業を4Gおよび5Gネットワークから排除するとともに「未来の脅威を撃退するものだと」法案の意義を強調した。また、ファーウェイやZTEの排除を「はるかに超える法律」だとし、重要なインフラやネットワーク全般を対象にすると強調した。

カナダは5月、米英豪NZとの機密情報共有枠組み「ファイブアイズ」で足並みを揃え、ファーウェイやZTEの排除を決定した。

米国は昨年11月、ファーウェイやZTEなどの中国通信機器メーカーの認証を禁じる法案を成立。米政府と取引がない民間企業にも販売を禁じて「抜け穴」を封じるなど、中国通信会社への排除を強めている。

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