「人」が普段自分の内面の考えを振り返ることはめったにないものです。心が混乱していると、その人の人生も混沌とした無秩序なものになります(mits / PIXTA)

鏡を教師にして 美しい一日は心から始まる(2)

宋代の偉大な作家である蘇東坡と佛印和尚は仲良しで、仏教についてよく話し合ったという有名な話があります。ある日、二人が一緒に瞑想をしていたときの事です。

蘇東坡は「禅師、私がここに座っているとき、どのように見えますか?」と佛印和尚に尋ねました。すると佛印和尚は「仏様のように見える」と返事しました。

その和尚の返事を聞いて蘇東坡は今度は苦笑いをしながら「あなたは却って大便の塊のように見えた」と言いました。それを聞いた佛印和尚は微笑しながら何も返事しませんでした。

蘇東坡は心の中で得したように喜んで、家に帰って妹にこのことを話しました。

妹は兄の話を聞くと、「『相は心から生じる』(悪い事をすると顔に表れるから、表情は心の表現という意味)と言います。佛印禅師の内なる心は純粋で清浄だから禅師の心の中には仏が宿っています。だから他人を見つめると仏のように見えます。兄さんは心の中に妄想と汚い心が飛び散り、不潔で不純な考えは大便のふりをしていて、他の人を見ると大便のように見えています」と話しました。私たちが心の中で考えていることは、鏡のように生活の中に反映されるのです。

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