香港の歌手で俳優のジャッキー・チュン(張学友)。(宋碧龍/大紀元)

ジャッキー・チュン、「香港頑張れ」発言でバッシング 

香港人歌手で俳優の張学友(ジャッキー・チュン)はこのほど、中国国営中央テレビ(CCTV)のインタビューで「香港頑張れ」と述べたことで、ネット上で中国の若い愛国主義者らから激しいバッシングを受けた。

CCTVは7月1日、香港返還25周年に合わせてジャッキー・チュンや劉徳華(アンディ・ラウ)を含む香港の著名芸能人のインタビュー動画を公開した。

チュンは、動画の中で広東語で「この25年間に香港には、浮き沈みといろいろなことがあった。私はこの町で生まれ育ったので、今でもこの町が以前よりもっと良い町になると信じている。香港頑張れ!」などと話した。

動画公開直後から、中国の若い愛国主義者らは、チュンがインタビューの中で「中国」「祖国」などのフレーズを口にしなかったことに対し、「国を愛していない」とネット上でバッシングを始めた。特に、チュンが「香港頑張れ」と述べたことに非難が集中した。

2019年に香港で起きた大規模な抗議デモで、抗議者らはスローガンである「香港頑張れ」を繰り返し叫んでいた。

CCTVは同インタビュー動画をすでに削除した。

チュンは3日、SNS微博で声明を公開した。同氏は「国を愛し、香港を愛する中国人である」ことを強調し、「芸能人が政治に干渉しないことは自分自身に課したルールである」とした。「北京頑張れ」「武漢頑張れ」「上海頑張れ」などの言い方があるのに対し、「香港頑張れ」が「禁止ワードになったことに、個人的に理解できない」とした。愛国主義者らに「事実や道理を用いて納得させてくれるよう」求めた。

米国在住の香港人市民は、「チュンの発言が中立的だったにもかかわらず、それでも批判され削除されたことを悲しく感じている」「中国の戦狼たちは本当にありえない」と大紀元に語った。

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