2020年のUFC総合格闘イベントに出場した李景亮選手。 (Harry How/Getty Images)

米総合格闘技大会UFC、中国人選手が国旗掲げ 物議に

米ニューヨーク州で16日に開かれた総合格闘技イベント「UFCファイトナイト」では、中国の李景亮(リ・ジンリャン、Li Jingliang)選手が対戦相手のロシア選手を下した後、中国の国旗を肩にかけ勝利を喜んだ。この直後、UFC主催側のスタッフが李選手から国旗を没収した一幕があった。

同日の男子ウェルター級の決勝試合で、李選手は5連勝しているロシアのムスリム・サリコフ選手と対戦した。

李選手はサリコフ選手に勝利した後、国旗を肩にかけてリングに上り優勝を喜んだ。イベントを主催する総合格闘技団体、アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)のスタッフ1人がリングに上り、李選手の肩から中国国旗を取り上げた。

ネット上に投稿された映像では、李選手はスタッフに抗議して国旗を取り戻そうとしたが、拒否された。

今年2月にロシアがウクライナに侵攻したことを受け、UFCは5月、試合中に国旗を使用することを禁止すると発表した。

米メディアなどによると、李選手は試合会場に国旗を密かに持ち込み、試合後に写真を撮影しようとしていた。

UFCのダナ・ホワイト(Dana White)会長は記者会見で、選手に国旗の持ち込みを禁止していると述べた。

いっぽう、中国メディア「網易」は、李選手がリングによじ登り、国旗を肩にかけたことが「ルール違反行為だったため、罰金に処される可能性がある」と報じた。

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