7月31日、中国のロケット「長征5号B」が、大気圏再突入後も大きな塊のまま地上に落下した問題で、米NASAは中国に対し、宇宙ゴミ(スペースデブリ)の落下被害が出る可能性を把握する上で必要な「具体的な軌道情報」を共有しなかったと批判した。写真は24日、海南省で打ち上げられる長征5号B。チャイナ・デーリー提供(2022年 ロイター)

中国ロケット落下、NASAが軌道情報共有せずと批判

[ワシントン 30日 ロイター] – 中国のロケット「長征5号B」が31日、大気圏再突入後も大きな塊のまま地上に落下した問題で、米航空宇宙局(NASA)は中国に対し、宇宙ゴミ(スペースデブリ)の落下被害が出る可能性を把握する上で必要な「具体的な軌道情報」を共有しなかったと批判した。

米宇宙軍によると、長征5号Bは米東部時間31日午後12時45分ごろ、インド洋上空で大気圏に再突入したもよう。

これについてNASAのネルソン局長は「宇宙空間を利用する全ての国は、確立されている最善の慣行に従い、デブリがもたらすリスクの予測にあらかじめ信頼性を与えるよう、この種の情報共有に参加しなければならない。そうした行動こそが、責任ある宇宙空間の利用と地球上の人々の安全確保において重要だ」と訴えた。

中国が重さ22.5トンに上る長征5号Bのコアステージ(第1段)を無制御で地上に落下させようとしたことについて、米専門機関からも無謀な行為だとの声が出ている。

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