シタールは、中世インドに起源を持つ、はつ弦楽器です。(Shutterstock)

117の楽器を演奏する少年 始まりは父が手にした一冊の本

117の楽器を演奏する16歳のニール・ナイヤーは、このたびレコード契約を結び、その音楽は世界を席巻しています。

FOXLAの報道によると、ナイヤーが生まれる前、父親が図書館である本を手に取って読んだことがすべての始まりだったといいます。その本は、 胎児にモーツァルトを聴かせれば、その子は音楽家になれるというものでした。ナイヤーの家には音楽家がいなかったので、父親がこの説を検証するために、妊娠中の妻のお腹に小さなスピーカーを置き、モーツァルトの曲を流しました。

2歳の時、ナイヤーは親が買ってくれたドラムを拒否しました。 6歳の時、両親が再挑戦したところ、今度はたった1回のレッスンで、ほとんどプロ並みの演奏ができるようになったのです。 そこで、両親はナイヤーにもう1本ギターをプレゼントしました。

ナイヤーは12歳までに44の楽器を演奏する記録を打ち立てました。現在、世界中の117の楽器をマスターしていて、その多くは主流ですが、ほとんど知られていないものまであります。

「ちなみに、消えてしまった楽器は4,000台くらいあるので、まだ研究は続きます」とナイヤーは笑いながら言っています。

10万ドルもする楽器のコレクションを持ち、他の子どもたちに異文化を教えるために使っているそうです。「違う言葉で話しても通じないかもしれない。でも、音楽を流せば、言葉の壁がなくなるんだ。 音楽は人と人を結びつける」と彼は言っています。

その一方で、北カリフォルニアのこのティーンエイジャーは、自身の絵本を書き、近日公開の2本の映画の音楽を担当し、100以上の楽器を収録したアルバムのリリースも控えています。

さらに、ナイヤーは日本の自動車メーカー、ホンダのコマーシャルにも出演し、アメリカのスタジアムで初めてシタールで「星条旗」を演奏した人物でもあります。

ナイヤーにとって、音楽は気分を良くするだけでなく、人々とつながり、そこからインスピレーションを得るための手段でもあるのです。 楽器を習うことで、異文化を知ることができ、それが一番の楽しみだと言っています。

(翻訳編集:里見雨禾)

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