家庭でやわらかくてジューシーな、お肉を食べる6つの方法

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でも牛肉でも鶏肉でも、プロの料理人は肉のどの部位も無駄にせず、有効に使いたいと考えています。安くて硬い肉を、風味、柔らかさ、ジューシーさなど、5つ星のレベルで調理できるのは、シェフの腕の見せ所です。

プロの料理人は、肉を柔らかくするためのさまざまなコツを挙げています。例えば、脂肪分の少ない安価な牛肉のランプ肉も、家庭にある数種類の材料を使えば、レストラン並みの料理に変身させることができます。これらの秘訣は、牛肉、豚肉、ヤギ、羊肉、鹿肉、水牛の肉などに適しています。

家庭で自分の手で肉を柔らかくするメリット

1.動物の体の中で、より運動量の多い部分は、肉質が硬いです。加熱調理すると、筋繊維のタンパク質が収縮し、繊維が強くなり、水分や脂肪が失われます。

キューブステーキのようなしっかりした肉も、柔らかくすると高価なステーキのような味になります。(Shutterstock)

肉を柔らかくすることで、肉の筋繊維や結合組織が分解され、柔らかく美味しくなります。また、火の通りが早くなり、咀嚼や消化がしやすくなるのです。サーロインステーキやキューブステーキのようなしっかりした肉質でも、柔らかくすると高価なステーキのような味わいになります。

2.野菜や魚と比べて、肉は最も高価な食材です。価格のために肉の品質が犠牲になることがありますが、自分で肉を柔らかくすることで、肉の品質と風味を向上させ、同時にコストを削減することができるのです。

家族の中で歯が丈夫でない人がいる場合、固い肉を噛むには、肉をやわらかくすることで噛み応えを出すことができます。(Shutterstock)

3.肉たたき、フルーツ酵素、塩漬け、熟成など、肉を柔らかくする方法は沢山あります。これらは、家庭にあるものだけでできます。また、一部の加工肉によく使われているポリリン酸などの腎臓病の原因となる物質を避けることができます。 ポリリン酸は肉を柔らかくするだけではなく、脂肪分も少なくします。

肉を柔らかく、ジューシーに仕上げる6つの方法

★天然フルーツ酵素

肉の軟化剤としては、天然のフルーツ酵素が効果的です。キウイ、パイナップル、パパイヤ、梨、マンゴーには、肉のタンパク質を分解するプロテアーゼ(酵素)が含まれています。

キウイフルーツにはキウイ酵素が含まれており、タンパク質をやさしく分解し、お肉をやわらかく仕上げてくれます。(Shutterstock)

フルーツ酵素が最も効果的に肉を柔らかくするのは、50〜70℃(華氏120〜160度)です。キウイにはキウイ酵素(アクチニジン)が含まれ、タンパク質を分解し、肉を柔らかく、ニュートラルな風味に仕上げるため、好まれています。一部のシェフは、キウイのマリネを使って肉を1週間ほど柔らかくすることもあります。しかし、パイナップルに含まれる酵素は分解作用が強く、誤って肉に火を通しすぎてしまうことがあるので注意してください。

★肉を叩く

家庭用ミートハンマーで肉を軽く叩き、包丁で肉の表面に浅い格子状の切り込みを入れて、フォークで穴を開け、肉を細かく砕きます。そうする事で硬い筋繊維や結合組織を切り開くことができます。

肉はミートハンマーで叩いて、固い筋繊維と結合組織を切断します。(Shutterstock)

例えば、鶏の胸肉にパン粉をつける前に、肉を叩いておくと、パン粉の外側はカリッと黄金色に焼け、中の肉は柔らかくてジューシーに仕上がります。この方法は、炭火で焼いたステーキにも適しています。

肉のほぼすべての部位は長い筋繊維で覆われており、筋繊維と平行に切ると噛んだときに噛み切りにくいので、筋繊維と直角に切ることで肉片がほぐれやすく、噛みやすくなります。

★弱火でじっくり煮込む

長時間の煮込み調理は、硬い肉を柔らかくします。水と熱で結合組織のコラーゲンを分解し、長く煮込むほど、肉は柔らかくなります。

水やブイヨン、スチームでじっくり煮込むと、肉の結合組織のコラーゲンが分解され、長く煮込むほど肉は柔らかくなります。(Shutterstock)

温度は80℃前後に保ち、約2時間半の加熱が推奨されています。牛の肩肉、リブ、ブリスケット、ショートロース、スネ肉、豚の肩肉、ランプなど、どれも低速調理に適しているので、肉を柔らかく仕上げることができます。

肉を高温で長時間加熱するとタンパク質が傷つき、栄養価が下がります。

★乾燥熟成法

乾燥熟成法(ドライエイジング)は、肉を柔らかくし、豚肉や牛肉に風味を与えます。専門家は、大きな肉片を0.5〜4℃、湿度80〜85度の場所に数週間吊るすことを勧めています。牛肉も豚肉も調理できますが、大きければ大きいほどよく、例えば、上部のラウンド肉は肉を柔らかくするためにドライエイジングに適しています。

ドライエイジング製法は、肉を柔らかくし、豚肉と牛肉に風味を加えます。
(Shutterstock)

また、家庭の冷蔵庫の場合は、湿度のコントロールができないので、プロのシェフは綿のガーゼで肉を何重にも包み、金属のグリッドに載せて、時々回すと均一に焼き上がると勧めています。肉自身の酵素が筋繊維や結合組織をゆっくりと分解し、肉の表面にある水分が蒸発することで、豊かな風味が得られ、約2週間で完成します。

★塩漬け

科学者の中には、塩は肉を硬くすると言う人もいますが、ほとんどのレシピでは、塩がジューシーなお肉をつくる秘訣です。塩水に長く漬けてタンパク質と筋繊維を分解することが重要で、赤身の肉や生臭い風味のある肉は、臭みを消すためにも塩漬けにするのが適しています。

肉の両面にたっぷりと塩をふり、手で軽く揉み、室温でしばらく放置します。
(Shutterstock)

塩漬けは、あらゆる種類の肉に適しています。お皿に肉を置き、両面に塩をたっぷり振り、手で優しくマッサージして、肉の厚さに応じて一定時間常温で休ませます。 肉厚が1.5センチ程度なら、1.5時間程度置くのがおすすめです。粗塩でも食塩でも構いませんが、調理後の肉の味を損なわないよう、最後に肉の表面についた塩を落としましょう。

★重曹

米国の料理雑誌「Cook’s Illustrated」では、重曹を使って肉の表面をアルカリ性にすることで、調理後の肉を柔らかく仕上げることができると紹介しています。大きな肉は炭火焼きやフライパンで焼く前に重曹をすり込み、冷蔵庫で3〜5時間冷やし、 その後、肉をしっかり洗って重曹を落とせば、調理可能です。

大きな肉は炭火で焼くか、揚げる前に、重曹をすり込み、冷蔵庫冷やしてから、肉をしっかり洗って重曹を取り除いて調理します。(Shutterstock)

小さめの肉やソテー用には、小さじ1杯の重曹を1/2カップの水に溶かし、340グラムの肉を重曹液に約15分浸し、肉を取り出して水洗いします。豚肉、牛肉、鶏肉は重曹でやわらかくなります。ただし、洗った後でも肉が弱アルカリ性になることがあるので、重曹はできれば安くて硬い肉にだけ使いましょう。

調理後すぐに肉を切らず、数分間寝かせてから切りましょう。そうしないと、肉汁が失われ、肉が乾燥し、それまでの過程が無駄になってしまいます。 通常、厚さ1インチのステーキなら5分、450グラムのローストなら10分寝かせましょう。

(翻訳編集:香原咲)

郭靜馨