野菜や果物の農薬はどのように食べたら安全ですか。専門家が勧める4つの技

野菜果物をたくさん食べることは健康に良いですが、きれいに洗っていないと、農薬や細菌を体内に取り込み、健康を害する可能性があります。最近、台湾のスーパーのサラダから、リステリア菌が検出されたことが判明しました。さらには、大型チェーン店の冷凍ドライブルーベリーでもA型肝炎ウイルスが検出されました。

台湾、林口の長根記念病院腎臓科及び臨床毒物センター主任の顔宗海医師は、新唐人テレビの「健康1+1」番組の中で口から入る菌を減らすため、野菜や果物の洗浄方法を共有しています。

1.残留農薬は水で洗い流すのが最適

野菜や果物に残留した農薬は、体内分泌を妨害するだけでなく、神経系を損傷し、発癌性もあります。野菜や果物の洗浄には、水に塩を入れたり、重曹を入れたり、酢を入れたり、米のとぎ汁に浸したり、洗剤で洗ったりなどの選択肢がありますが、顔宗海氏は、水で洗うのが一番きれいになると考えています。

方法は次の通りです。

まず野菜や果物をバケツに浸し、きれいな水で10〜15分間洗います。(表面がでこぼこしている場合は、柔らかいブラシなどを使う)。最後に、根茎の汚れが気になる部分は、切除して捨てます。

野菜や果物を洗った水は、花のみずやりやトイレ掃除に利用できるので、水資源の浪費を招くことはありません。

バナナ、オレンジ、ライチ、マンゴーなど、ビニール袋に入っていたものは食べる前に洗いましょう。顔宗海氏は、有機野菜や果物を購入しない限り、食べる前に全て洗浄したほうがいいと考えています。

農薬の少ない野菜や果物を購入するには、オーガニック製品を選ぶほか、旬のものを購入しましょう。季節はずれに栽培された野菜や、台風の前に緊急に収穫された野菜や果物は、農薬の残留量が多い可能性があります。

流水で野菜を洗うと、表面に付着したウイルスを80~90パーセント取り除けます。(cba / PIXTA)

2.基準値を超えた農薬、細菌除去に意外な方法

アメリカの非営利環境保護団体(EWG)は、2023年に農薬が最も多く残留している野菜、果物を12種類発表しました。イチゴ、ほうれん草、からし菜、ピーマン、ブルーベリー、インゲンがランクインしています。基準値を超えた農薬、細菌などの問題に対して、顔宗海氏は水で洗う以外に加熱料理したり、料理中、鍋に蓋をしないで農薬を揮発させるのも良い方法である、と提案しました。

近年、東洋人も伝統的な炒め物にレタスを使っており、健康的な食事の象徴となっています。顔宗海氏によると、医学的な観点から言えば、レタスを生で食べるのは健康的ではなく、特に最近台湾のスーパーのレタスからリステリア菌が検出されたことで、各国で深刻な公衆衛生問題になっているといいます。

顔宗海氏によると、一般的に細菌はレタスに付着しやすく、大腸菌と黄色ブドウ球菌は多く検出されるといいます。しかし、リステリア菌が注目されているのは、健康な人でも感染すると急性胃腸炎を引き起こすからです。抵抗力の弱い高齢者や幼児は、感染すると敗血症や髄膜炎になりやすく、妊娠中の女性がリステリア菌を含む食べ物を誤って食べると、流産のリスクが高まります。しかし、このような細菌は高温に弱いので、加熱して食べれば問題ないといいます。

顔宗海氏は、最も食物ウイルスに感染しやすい4つのグループには、高齢者、幼児、妊娠中の女性、化学療法患者が含まれるといいます。これらの人の抵抗力は比較的弱いため、食品は必ず加熱して食べ、レタスサラダもできるだけ避けなければならないと強調しました。

調理の時、鍋に蓋をしないで農薬を揮発させる。(Nitr / PIXTA)

3.腐敗した食物は肝臓と腎臓を傷つけるため廃棄する

野菜や果物の一部が腐敗している場合、腐った部分を切り落とせば食べられるのでしょうか?顔宗海氏は、腐った場所以外にも、肉眼では見えないカビの菌があるかもしれないので、食べないほうが良いといいます。例えば落花生やナッツ類のカビ、アフラトキシンは、体に害を及ぼす可能性があります。また肝臓がんのリスクも高まるといいます。

コーヒー豆のカビ物質であるオクロトキシンは、眼には見えないだけでなく、コーヒーの香りが強く、誤って食べると腎臓の負担を増やし、尿路腫瘍のリスクを高めます。一番良い保存方法は、コーヒー豆を箱に入れ、冷蔵庫で保存することだそうです。また、腐敗した食べ物を捨てる場合は、カビは胞子の形で広がり毒素を散布し続けるので、包装してから捨てるのが望ましいです。

一番良い保存方法は、コーヒー豆を箱に入れ冷蔵庫で冷蔵保存する。(zakkee / PIXTA)

4.健康的な食事は3つのチェックが必要

顔宗海氏は、口から入る菌で病気になることを減らすには、「生産者」「政府」「消費者」の3者が共同でチェックする必要があるといいます。「生産者」は農薬を正しく使用し、「政府」は食品の安全性を定期的に検査する必要があります。「消費者」も購入する際、信頼性の高い、商標認証を受けた商品を選びましょう。そして、正しい洗浄と調理を行うことで、健康的な食事を維持する必要があります。

顔宗海氏によると、健康的な食事とは、油を少なくし、塩を少なくし、甘さを少なくし、プリン体を低くし、ビタミンCやミネラルを増やすため新鮮な野菜や果物をたくさん食べることだといいます。喫煙や飲酒を避けることで、感染症のリスクを下げ、心血管疾患や癌にかかるリスクも下げることができます。

(完)