2022年9月25日、新疆ウイグル自治区ウルムチ市で、住民らは長期間の都市封鎖に抗議するデモを行った。(中国SNS微博より)

「もう限界」新疆ウルムチで大規模デモ 当局、封鎖解除

中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市で25日、地元の住民が感染拡大を封じ込めるための行動制限に抗議するデモを行った。

同市王家梁地区の封鎖措置は50日間続いていた。地元住民は26日、大紀元の取材に対し、同地区に住む人は出稼ぎ労働者が多く「50日間の外出禁止で仕事に行けず、収入も大幅に減った。もうこれ以上耐えられなくなった」と語った。

住民の李さんによると、抗議デモは25日夜に始まり、約千人が参加した。抗議者は防護服を着た市職員や警察官らと対峙した。

女性住民の林さんは「外出制限で食品を調達できず、物資の供給もなかった。腹を満たすために抗議するしかなかった」と話した。

SNS上の動画には、複数の住民が市職員らに跪いて、封鎖を解除するように涙声で哀願する姿があった。多くの抗議者が「家族全員が飢え死にしそう」「封鎖を解除しろ」と大声で叫んだ。

市は抗議活動を受け、同日深夜に、26日から封鎖解除すると発表した上、レストランなどの営業再開も認めた。

王家梁地区の住民によれば、地元政府は感染者が出ていない一部の地区でも封鎖措置を講じていた。「共産党は来月に重要な党大会を開くため、感染対策に乗じて治安強化を図っているのではないか」と住民らは批判した。

中国ネット検閲当局が、ウルムチの抗議デモに関する動画を次々と削除したにもかかわらず、一部のネットユーザーらは当局に対抗して動画の転載に努めている。「王家梁の住民は、都市封鎖への抗議運動で初勝利した」と称賛の声も上がった。

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