2021年6月4日、中国・北京の天安門広場で勤務中の中国の警察官。 (GREG BAKER/AFP via Getty Images)

党大会控える北京市、天安門周辺の地下鉄駅を閉鎖 「迷惑」と不満の声

1日の中国共産党政権樹立73周年記念日と16日の党大会を控える北京市政府は9月30日から、治安強化のため天安門駅を含む一部の地下鉄の駅を閉鎖した。天安門広場近くの幹線道路への出入りも禁止した。

北京地下鉄の運営会社、北京市地鉄運営有限公司は29日、翌日から地下鉄1号線の天安門東駅と天安門西駅、2号線と8号線の前門駅などを閉鎖すると発表した。駅の利用再開については言及しなかった。

北京市在住の人権活動家、野靖環氏は米ラジオ・フリー・アジア(RFA)に対し、市当局は天安門広場の両側の幹線道路、南池子大街と南長街も封鎖し、「市バスのルートが変更され、天安門広場駅での停車が禁じられた」と話した。

10月の大型連休で天安門に隣接する故宮博物院などを訪れる観光客が増えているため、地下鉄駅の閉鎖などは「大きな支障をきたしている」と野氏は述べた。当局の監視対象となった同氏は、党大会開催前に外出する場合、地元警察に申告する必要がある。外出中は警官らが同行する。

他の人権活動家は、地元警察から10月8~26日までは治安強化期間であるとの知らせを受けたと明かした。活動家らはこの間、外出の禁止、または他省への移動を強要された。

中国共産党は9日に第19期中央委員会第7回全体会議(第19期7中全会)を開き、16日には第20回共産党全国代表大会(第20回党大会)を開催する。

北京市民の王霞さんは、北京市はすでに重々しい雰囲気に包まれていると強い不満を示した。

「北京駅や、一部のバス停では、地方からの陳情者を取り締まるために乗客らへの保安検査が始まっている。本当に大きな迷惑だ。中国は大きな牢獄になった気がする」

 

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