【佛家物語】目犍連は初心を忘れず、師父を誠心誠意尊敬する

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目犍連(もくけんれん)は、釈迦仏の十大弟子に列せられており、修煉過程の中で優れた神通力を持っています。今日は目犍連に関する伝説をお話ししようと思います。

釈迦仏は教えを説き伝えているとき、人間の空間にある弟子だけでなく、他の空間において、多くの生命が聞いていました。仏陀が説法している際、声が次元を越えて、一定範囲内の宇宙空間において、全ての生命に聞こえます。目犍連にはこのような殊勝な光景が見えました。

ある日、宇宙空間においてどこまで釈迦の説法が聞こえるのかを究明するため、目犍連の副元神が肉体から離れて、高等空間に飛び上がりました。須弥山( しゅみせん )の頂上にたどり着いたとき、まだ釈迦の説法が聞こえています。再び飛び上がり、多くの空間を通り越しても、まだ釈迦仏の教えが聞こえます。釈迦仏は目犍連の状態を把握し、宇宙空間のどこまで師父の説法の声が聞こえるかについて究明していることもわかりました。

そこで、目犍連が空中を自由自在にかけめぐることができるよう、釈迦牟尼は仏法神通を運用し目犍連を助け、無数の天国世界を通り抜けられるようにしました。そして、「光明幢(こうめいどう)」と呼ばれる仏陀世界にたどり着きました。

当時、この仏界の法王は衆生に法を教えていました。この天国世界にある全ての神は、神体が非常に巨大です。目犍連は神通を使ってまばゆい光を放つ高山に飛び上がり、その法王の教えを聞いていました。突然、ある神が雷鳴のような声で「どこからか『比丘尼(びくに)像』に似た小さな虫が来て、このすり鉢の上を歩いています」と言いました。この仏界の法王は、これは娑婆(しゃば)世界で衆生を済度している釈迦の弟子であると諸神に告げました。

この時、釈迦は仏法神通を使って、目犍連に神通変化をしなさいと告げました。釈迦の指導のもとで、目犍連は非常に背が高くなり、体も光り輝いて、無量の蓮華が光の中に現れました。そしてすべての蓮華座には、釈迦が説法している姿があります。この仏界のすべての菩薩は、敬虔な気持ちで手のひらを合わせます。

その後、目犍連は、この仏界の法王に「こんな遠い世界に来てしまい、帰る方法を存じません。如来様が慈悲深く、私が娑婆世界に帰るのを助けていただくことを願っています」と言いました。

この仏界の法王は、「目犍連よ、たとえお前が一劫(43億2000万年)の時間を経たとしても、娑婆世界に戻ることはできないだろう。しかし、秘訣がある。それは、自分の根本を忘れないこと。師父に心を寄せ、心から師父を敬い、師父である釈迦牟尼仏の御名を唱えれば、必ず帰れる」と言いました。

目犍連はその法王の言う通りに、師である釈迦牟尼の名号を一心に唱え、一念の間で釈迦によって娑婆世界に連れ戻され、修行を続けることになりました。

この仏家の伝説は、修煉者として師と法を尊重しなければならず、師と法があるからこそ心性を向上し、返本帰真することができるということを我々に伝えました。

あなたが修煉したものは全て師父から与えられており、あなたが所持しているものはすべて法によって得られました。もし師父と法が無ければ、あなたの全ても一切存在しません。あの仏界の法王は、目犍連に対して、「誠心誠意、師を敬い、自分の根本を忘れないことは、修煉の過程で秘訣になる」とまで説いているのです。

(資料出典:《語密經》)

(翻訳編集:啓凡)