胡錦濤氏、党大会閉幕式を突然退場 憶測呼ぶ

北京で22日行われた中国共産党第20回党大会閉幕式で、胡錦濤前国家主席が突然退席させられた一幕があり、憶測を呼んでいる。

職員2人が胡氏の脇を持ち上げ、退席させようとした時、同氏はそれを拒むしぐさを見せた。職員が胡氏を説得している様子を両側に座っていた栗戰書全国人民代表大会常務委員長(国会議長に相当)と習近平氏が見守っていた。

退席する際、胡氏は習氏と言葉を交わし、習氏の隣に座っていた李克強首相の肩を軽くたたいた。

79歳の胡錦濤氏をめぐっては、数年前から持病の噂が流れている。退席は体調不良によるものだとの見方が出ている。

いっぽう、権力闘争が原因とみている専門家もいる。明海大学の小谷哲男教授はツイッターを更新し、「習近平3期目に反対したため追い出されたとみられる胡錦濤」と投稿した。

佐藤正久参院議員(自民)はツイッターに「これが中国の権力闘争の現実」と言及した。

習近平氏は今回の党大会で3期目入りを固めた。胡錦濤氏と同じ共青団派出身の李克強首相と汪洋人民政治協商会議主席の両氏の最高指導部退任が決まっている。

胡錦濤氏の長男で浙江省麗水市党委書記を務める胡海峰氏(49)も党大会に出席していた。

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