あまり知られていない? 非常に強力な緑茶の3つの効果

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緑茶の効果は侮れません。この爽やかでおいしい飲み物は、糖尿病性末梢神経障害の患者の脳の覚醒を助けるだけでなく、ストレス耐性を高める効果があることが研究によりわかっています。注目すべきは、より多くの健康効果を得られる緑茶の3つの飲み方です。

アメリカのリフレッシュ飲料といえばコーヒーが一般的ですが、世界人口の3分の2は依然としてお茶を好んで飲みます。お茶は、その心地よい味わいだけでなく、古来より健康飲料としてよく知られています。米国紅茶協会の統計によると、米国では紅茶が最も人気があり(通常はアイスで飲む)、2019年の茶葉消費量の84%を紅茶が占め、緑茶は15%に過ぎませんでした。

すべてのお茶はチャノキから作られ、その加工方法の違いによって色や風味が異なります。例えば、紅茶は葉を空気に触れさせ、酸化させて濃い色にしたもので、緑茶は発酵させずに新しい葉や芽を蒸して炒めたものです。

より健康的な効果を求めるのであれば、有機茶種のお茶を一杯飲むだけでも良いのですが、異なる種類の茶やその成分を飲むことで健康効果をさらに高めることができます。緑茶エキス、抹茶、L-テアニンなど、あまり知られていないですが非常に強力な緑茶の成分です。

 

緑茶抽出物による糖尿病性末梢神経障害の改善効果

糖尿病性末梢神経障害(diabetic peripheral neuropathy/略称:DPN)は、糖尿病の合併症の中で最も身体的障害の多いものの一つで、足、脚、手、腕にしびれ、うずき、痛み、脱力感をもたらす神経障害の一形態です。抗うつ剤、オピオイド、外用鎮痛剤などの従来の治療法では、副作用があり、長期的に症状を緩和することはできません。

緑茶にはカテキン、アミノ酸、ポリフェノールなど様々な成分が含まれており、高脂血症、抗炎症、抗酸化、抗神経炎作用など、DPNに有効な様々な作用があります。緑茶抽出物は、茶葉から分離したポリフェノールをより多く含む濃縮物であり、フラボノイド、エピガロカテキン-3-ガレートなどのポリフェノールやビタミン類を含んでいます。

2021年の雑誌《臨床における補完療法について》(Complementary Therapies in Clinical Practice)に掲載された16週間の臨床試験では、194名のDPN患者に緑茶エキスまたはプラセボ(本物の薬と見分けがつかないが有効成分が入っておらず臨床試験に使用するためのもの)を投与した結果、緑茶エキス群で臨床および神経生理学的パラメータの有意な改善が認められました。 この試験で観察された効果は以下の通りです:

・インスリン拮抗作用とグルコース安定化作用の効果

・空腹時インスリン濃度の低下

・肥満の改善

・脂質およびインスリンレベルに対する有益な効果(緑茶は糖尿病治療薬メトホルミンより優れていることが判明)

・抗炎症作用

また、緑茶飲料や紅茶飲料と比較して、緑茶抽出物のサプリメントを摂取した場合、茶ポリフェノールの吸収が促進され、抗酸化レベルの上昇がより顕著になることが示されており、DPNの改善に加えて、緑茶抽出物は抗癌作用や血圧低下作用、認知機能への効果が期待できます。

抹茶で認知症を改善

また、緑茶の効果をさらに引き出すには、茶葉を乾燥させ、細かく粉砕した抹茶を摂取する方法があります。

カテキン、テアニン、カフェインは抹茶に含まれる化合物で、認知機能を改善することが知られており、日本人研究者が2021年に発表した研究では、抹茶を毎日摂取すると、中高年の注意力とパフォーマンスが向上することが明らかになったそうです。

この効果が若い人にも当てはまるかどうかを調べるため、25歳から34歳の42人に2週間、毎日2グラムの抹茶(カプセル状)を摂取してもらいました。またその間、認知機能の低下につながる可能性のある軽い心理的ストレスをかけてもらいました。

その結果、抹茶の摂取によりストレス時の集中力が維持・向上したことから、抹茶は若者が日々のストレス下で生産性と集中力を維持するのに役立つことが示唆されました。注意力は、計画を立て、仕事を実行し、日常生活を効果的に機能させる能力に関連しています。

生育過程で日陰になる茶樹は、生理活性物質の蓄積に適しており、テアニンやカテキンなどの最適な供給源と考えられています。抹茶は認知症予防だけでなく、不安感の軽減、神経変性疾患の予防、抗がん作用、抗炎症作用、心臓保護作用があることが認識されています。

L-テアニンは脳機能を強化

L-テアニンは、主にツバキの葉やキノコ類に含まれるアミノ酸の一種です。L-テアニンとカフェインの組み合わせは、集中力やストレス緩和の効果でも注目されていますが、L-テアニン自体も脳を活性化させる作用があるとして珍重されています。

2021年4月の《医薬食品雑誌》(Journal of Medicinal Food)誌の論文によると、日本の研究者は50歳から69歳の成人を対象に、L-テアニン単回投与、12週間のL-テアニン定期摂取、プラセボの認知効果を比較した結果、たった1回の服用でも、12週間後にL-テアニンの効果が確認されました。

「L-テアニン の単回投与により、注意課題に対する反応時間を短縮し、回答の正答率を高め、作業記憶課題における抜けやミスを減少させました。このことは、L-テアニンが注意力を改善し、また、作業記憶や実行機能を改善する可能性を示唆しています」と研究者は説明しています。

テアニン自体の効果をより明確にするために、研究ではL-テアニン100.6mgの用量を用いています。これに対し、緑茶1杯には約25mgのテアニンが含まれており、これまでの研究では、50.3mgのL-テアニン投与で注意力の向上が確認されています。

必要性に応じて、緑茶エキス、抹茶、L-テアニンを摂取して、目的とする栄養を摂取することができます。また、1日に1杯から3杯の緑茶を飲むなど、従来の方法で緑茶の健康効果を享受することができます。

(翻訳:香原咲)