11月29日、米軍幹部は、ロシアがウクライナの防空装備の在庫を枯渇させる目的で、核弾頭が搭載可能な巡航ミサイルを、弾頭を外した状態でウクライナに向けて発射していると述べた。写真は電線を破壊した後に地面に突き刺さったミサイル。ハリコフ州のロシアとの国境に近い場所で10月に撮影(2022年 ロイター/Clodagh Kilcoyne)

ロシアの弾頭不搭載ミサイル発射、ウクライナ防空網消耗が目的=米軍

[ワシントン 29日 ロイター] – 米軍幹部は29日、ロシアがウクライナの防空装備の在庫を枯渇させる目的で、核弾頭が搭載可能な巡航ミサイルを、弾頭を外した状態でウクライナに向けて発射していると述べた。

英国の軍事情報機関は26日、ロシアが巡航ミサイルから核弾頭を取り外し、ウクライナに向けて発射している「可能性が高い」としていた。この情報は1980年代に核弾頭搭載用として設計されたものとみられる巡航ミサイルの残骸の画像に基づいている。

匿名の米軍幹部はこれについて質問され、ロシアはウクライナの防空システムを消耗させるためにこうした行動を取っているとの見解を示した。

国防総省は、ロシアによるウクライナへのミサイル攻撃の急増は、ウクライナの防空装備を枯渇させ、最終的に制空権の掌握を目的としている可能性もあるとしている。

このため、米国や他の同盟国はウクライナへの防空装備提供に重点を置いている。国防総省高官は29日、地対空ミサイル「パトリオット」防衛システムの提供が一案として検討されていることを認めた。

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