2022年11月28日、ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官(Jim Watson/AFP via Getty Images)

カービー戦略広報調整官、2025年の米中衝突「回避できる」

米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、2025年までに米中が軍事衝突する可能性が高いと米空軍航空機動軍団司令官のマイク・ミニハン大将が警告したことをめぐり、否定的な見解を示した。

米各社は1月27日、ミニハン氏が内部のメモで、2025年までに台湾有事が発生し、米中戦争が起こり得ると警告したと報じた。メモには、米国と台湾で行われる2024年の選挙が中国に軍事行動の口実を与えるといった内容が記されていた。

カービー氏は1月30日のCNNのインタビューで「中国とは競争関係にあるべきで、対立に発展すべきではない。そうする理由はない」と述べた。また、「米国はかなり長い間、中国から出てくる課題に取り組んできた」とした上で、米中衝突は回避できると発言した。

カービー氏は、中国が米国の安全保障政策を規定する第一の脅威であることは変わりないとも付け加えた。昨年発表した国防省の戦略文書を引用し「米国は(中国を)『ペーシング・チャレンジ』とみなしている」「我々は政府のあらゆる領域で、中国の挑戦に正面から取り組めるようにする必要がある」と述べた。

ミニハン氏の発言をめぐって、複数の議員から賛否両論の声が上がっている。米国のマイケル・マッコール下院外交委員長は27日、「残念ながら彼は正しいと思う」と述べ、中国の軍事侵攻に備える必要があると警告を発した。

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