2022年8月3日、米国のジョシュ・ホーリー上院議員 (Drew Angerer/Getty Images)

米上院議員、中国の土地買収阻止法案発表 売却義務や刑事罰も

米国のジョシュ・ホーリー上院議員は7日、国家安全保障の脅威の理由に、中国共産党と繋がりのある企業・個人が同州の土地を購入することを禁止する法案を提出した。所有する土地の売却義務や刑事罰などが盛り込まれており、中国企業による対米投資の規制強化を進める狙いがある。

「この土地は私たちの土地法案(This Land is Our Land Act)」は、中国共産党が支援する団体や中国本土、香港、マカオで設立された企業が米農地を購入またはリースすることを禁じる。

また、対象企業・個人は2年以内に米国の農地の権益を売却することを求められるほか、法施行後1年以内に、行動を起こす意思を表明する書簡への署名を義務付けられる。違反した場合、所有する農地1エーカーにつき1日100ドルの罰金と、最大5年の懲役刑が科される可能性がある。さらに、土地は没収され、公売で売却対象となる。

ホーリー氏は声明で中国共産党と繋がりのある団体による土地所有は「わが国の食料サプライチェーンの完全性を損ない、その土地が軍事施設に近接している場合には国家安全保障上の脅威をもたらし、米国の農家を苦しめることになる」と述べた。

中国のスパイ気球事件により対中不信が強まる米国では、中国資本の土地購入を阻止する動きが一層加速している。ユタ州議会上院では2日、土地の売却義務などを盛り込んだ同様の法案を全会一致で可決した。バージニア州の州議会も中国による農地購入を禁止する法案を可決しており、グレン・ヤンキン知事の署名で成立する見通しだ。

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