4月20日、米下院の対中問題を扱う「中国共産党に関する特別委員会」は、中国による台湾侵攻を想定した机上演習を実施し、マイク・ギャラガー委員長(共和党、写真)によると、危機が発生する前に台湾を「徹底的に」武装する必要性が示された。米首都ワシントンで19日撮影(2023年 ロイター/Amanda Andrade Rhoades)

米下院の対中特別委、台湾有事の机上演習実施 「徹底武装」訴え

[ワシントン 20日 ロイター] – 米下院の対中問題を扱う「中国共産党に関する特別委員会」は、中国による台湾侵攻を想定した机上演習を実施し、マイク・ギャラガー委員長(共和党)によると、危機が発生する前に台湾を「徹底的に」武装する必要性が示された。

演習は、シンクタンクの新アメリカ安全保障センターと共同で19日に実施。侵攻がいったん始まれば米国が台湾に装備を供給できなくなるという結果が示されたという。

ギャラガー氏は20日、台湾有事の危険度が最高圏内にあると強調。「侵略を抑止するために行動を起こす」必要性が演習で浮き彫りになったとした。

米国は、台湾に対する190億ドル相当の兵器供給の遅延を解消し、合同軍事訓練を強化し、地域の米軍を補強しなければならないと述べた。

同委に近い関係者はロイターに、演習では米国が地域の同盟国との米軍基地協定を強化しなければ大きな損失を被ることが示されたほか、米国の長距離ミサイル備蓄が急速に枯渇し、世界市場が決定的な打撃を受けるという結果が出たと語った。

ギャラガー氏は演習に先立ち「経済界は台湾危機の脅威をあまり深刻に受け止めていない」とし、「信認義務の放棄にほぼ等しい」と批判した。

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