台湾を訪れている英国のトラス前首相は17日、西側諸国は中国に対する融和姿勢を避け、台湾への揺るぎない支援を示すべきと訴えた。台北で撮影。(2023年 ロイター/Ann Wang)

トラス前英首相、対中融和姿勢に警鐘 「台湾支援すべき」

[台北 17日 ロイター] – 台湾を訪れている英国のトラス前首相は17日、西側諸国は中国に対する融和姿勢を避け、台湾への揺るぎない支援を示すべきと訴えた。

マクロン仏大統領が台湾問題から欧州は距離を置くべきと主張したのに対し、トラス氏は台湾が欧州にとって重要でないと考えるのは「完全に無責任だ」と述べた。

シンクタンクで講演し、中国からの攻撃に直面している台湾のような民主主義社会を全力で支援しなければならないと強調した。

中国はグローバルな経済力を用いて支配的地位を獲得し「平時における歴史上最大の軍備増強」を行おうとしていると指摘。しかし西側諸国の多くは冷戦の再来を望んでいないため、中国をなだめることを選んだと述べた。

「われわれの前にある唯一の選択肢は、(中国と)融和して同国の戦略を受け入れるか、それとも紛争を防ぐために直ちに行動を起こすかだ」と語った。

「気候変動のような問題で中国と何らかの協力できると考える人が西側にはまだたくさんいるが、自由と民主主義がなければ何もできない」と述べた。

トラス氏は17日、陳建仁行政院長(首相)とも会談した。陳氏はトラス氏の訪台を「歴史的に重要だ」と評価した。

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