5月22日、ブリンケン米国務長官(写真)は、パプアニューギニアのマラペ首相と会談した。写真は16日、ワシントンで撮影(2023年 ロイター/Elizabeth Frantz)

米国務長官、パプアニューギニア首相と会談 防衛協定署名

[シドニー 22日 ロイター] – ブリンケン国務長官は22日、パプアニューギニアのマラペ首相と会談した。きょうこれから、太平洋島しょ国の首脳らとの会合も予定されている。

ブリンケン氏はマラペ首相との会談で、米国はパプアニューギニアとの全面的なパートナーシップを深めていくと述べた。

また、バイデン米大統領は「ここに来ることができなかったことを残念に思っている」とした。バイデン氏は、ワシントンでの債務上限交渉のため、パプアニューギニア訪問を中止した。

台湾を巡る緊張が高まる中、米国とその同盟国は、太平洋諸島の国々が中国と安全保障上の関係を結ぶことを抑止しようとしている。

インドのモディ首相もこの日、パプアニューギニアで島しょ国首脳とのサミットを開催し、支援を表明した。

ブリンケン氏は、パプアニューギニアとの間で、防衛・海洋監視協定に署名した。両国軍の合同演習促進などが盛り込まれた。

ブリンケン氏は調印式で「防衛協定は、対等かつ主権を有するパートナーとして、米国とパプアニューギニアによって策定された」などと述べた。

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