肝臓が最も恐れている4つのこと 漢方医が教える肝臓を養う1つの秘訣(1)

どこに行っても携帯電話とにらめっこ? 残業や夜更かしが多い? 体調が悪くなると、すぐ薬を飲まなければならない? 自分の感情をコントロールできず、すぐにカッとなってしまう? この4つは肝臓を痛める行動なので、もしやっていることがあるなら要注意です。

米国疾病予防管理センター(CDC)によると、2021年には慢性肝疾患と肝硬変が米国における死因の第9位となり、10万人中17人が肝疾患で死亡しているので、 肝臓の保護を見過ごしてはならないことは明らかです。伝統的な中国医学では、シンプルで実用的な肝臓の知恵がいくつもあるので、理解しておくとよいでしょう。

現代医学では、肝臓は血液中の老廃物や毒素を取り除く重要な解毒臓器です。 肝臓はまた、消化を助ける胆汁を分泌します。肝臓には栄養素を貯蔵する機能もあります。中国医学では、肝臓は血液を貯蔵し、エネルギーと血液の流れを調整する重要な臓器だとされています。 中国医学の内臓理論によれば、中国医学における肝臓には、肝臓を中心としたエネルギー機能システムも含まれています。

肝臓が最も恐れている4つのこと

1.携帯電話をよく見る

長時間携帯を使用すると、睡眠不足になることがあります。携帯のブルーライト放射は長時間続くと、睡眠の質に影響を与え、近視の深化、かすみ、ドライアイなど一連の問題が現れやすくなります。これらの症状は、漢方でいう肝血虚の現れでもあります。

漢方医によると、肝臓に血が不足したり、血液の循環がスムーズでないと、めまいやドライアイなど一連の体調不良が起こるといいます。

中国医学の古典『黄帝内経』は、「肝臓の気は眼を通り、肝臓の調和がとれると、眼は五色を識別できる」と指摘しています。 つまり、肝臓と目はつながっており、肝臓の働きが良ければ、目は緑、赤、黄、白、黒の5色を識別できます。

携帯を長時間使いすぎると、肝臓や目にダメージを与えます。(プラナ / PIXTA)

★肝臓と目に良い2つのお茶★

夜更かしが多く、目を酷使することが多い人には、肝臓に栄養を与え、目を保護する2つのお茶を飲むことをお勧めします。

【スイカズラと甘草のお茶】

スイカズラをひとつまみ(約6g)、甘草を2~3枚(約6g)とり、300ccのお湯で10~15分抽出し、熱いうちに飲んでください。

スイカズラは肝臓をきれいにし、視力を向上させるだけでなく、解毒作用もあります。ただし、下痢をしやすい人、頻繁に腹痛を起こす人、手足が冷える人、生理中の女性には適していません。

【菊花茶】

菊花茶の淹れ方は一番茶と同様で、菊花を10本ほど取り、300ccのお湯で10分ほど煎じて飲みます。

菊花茶は白菊でも黄菊でも淹れられます。どちらも目の疲れを取り、熱を取り除く効果があります。漢方医学の専門家によると、体内の過剰な熱は目に反映され、充血や乾燥などの症状を引き起こすといいます。黄菊の清熱作用は白菊より強いので、夜更かしが多く、目が充血して腫れぼったい人には黄菊茶、目が乾いて少し充血している人には白菊茶が適しています。

漢方薬のスイカズラは、喉の痛みや皮膚のかゆみなど、炎症症状に適しています。(Glucose / PIXTA)

(つづく)