2023年7月18日、米テキサス州イーグルパスで、リオグランデ川を渡って米国に入ろうとする不法移民 (Brandon Bell/Getty Images)

米テキサス州、不法移民阻止で川にブイを設置 司法省が提訴

米司法省は24日、南部テキサス州不法移民の流入を防ぐためメキシコ国境沿いの川にバリア(障壁)を浮かべたのは違法だとして、撤去を求めて同州を提訴した。一方で、テキサス州はバイデン政権の失策による不法移民危機に対応するため「憲法上の権限を行使する」と反論している。

テキサス州は今月から、不法移民対策である「ローンスター作戦」の一環として、約300メートルのブイをリオグランデ川に設置している。

これに対して司法省は「テキサス州は連邦政府の認可を得ることなくバリアを設置した」「これは公共の安全を脅かし、人道的な懸念をもたらす」と指摘し、バリアの撤去とその費用の支払いを要求した。

バイデン政権はテキサス州がブイ・バリアの撤去に同意すれば訴訟を回避できると主張していたが、テキサス州のアボット知事は「議会が定めている移民法を執行していれば、米国は記録的な不法移民に苦しむことはなかった。違法性もない」と法廷で争う姿勢を示している。

長年に渡り不法移民問題に苦慮するテキサス州は、これまでも不法移民に寛容な聖域都市に越境者を送る対策などを講じてきた。

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