ぎっくり腰に試してみて!いざという時に役立つ痛みを和らげるコツ

皆さんはぎっくり腰になる原因が何かご存じですか?

実は、ぎっくり腰になる人のほとんどは物を持つ姿勢が悪いからです。例えば、ある人は物を持つ時、しゃがんでから持ち上げるのではなく、腰を曲げてそのまま持ち上げています。

また普段、寝る姿勢や仕事中の姿勢が悪いとぎっくり腰になることもあります。では、このような状況が発生した時、ぎっくり腰かどうかをどのように見分けるのでしょうか。ほとんどの医師はそれを 「肉離れ」と言います。

どこがよく肉離れになりやすいのか?

ぎっくり腰は主に筋肉に影響し、腰に急性の痛みを生じさせます。脊柱(せきつい)の中心あたりで肉離れすることもありますが、比較的確率は低いです。

腰の筋肉は最も損傷しやすく、また第5腰椎、つまり尾椎(びつい)あたりの骨膜が損傷すると、痛みは片側に起きやすく、左側が痛いと感じる人もいれば、右側に感じる人もいます。

「扭傷穴」を押すとすぐ軽減 

「手三里穴(てのさんりけつ)」(Photo_N / PIXTA)

すぐに痛みを緩和できる簡単なツボ「扭傷穴(じゅうしょうけつ)」を教えましょう。なぜ扭傷穴と呼ぶのでしょうか?それは、体に何か症状が出た時にしか現れないツボで、健康な時、この場所は痛く感じないからです。鍼灸学では、この場所は「手三里穴(てのさんりけつ)」と言います。手のひらを自分の体に向けたとき、肘の関節から指3本ほど下にある穴が「手三里」です。

体に異常がない時に押してもなんの痛みも感じませんが、体が損傷したり、肉離れした時に押してみると、非常に痛いと感じるでしょう。左腕のツボは左側の痛みに効き、右腕は右側の痛みに効きます。押すと痛くてたまりませんが、この時、ツボを押しながら、腰を回してみてください。骨や筋肉のズレを元に戻すことができ、痛みも和らぐでしょう。

しかし、このようにしても痛みがまだ治らない場合は、速やかに病院に行きましょう。

ぎっくり腰による坐骨神経痛

椎間板ヘルニアで、坐骨神経痛をもたらすことがあり、ぎっくり腰でも坐骨神経痛を引き起こすことがあります。坐骨は仙椎から始まり、ここには八つの骨の穴があり、漢方では「髎」(リョウ)と呼びます。

8つの骨の穴は「8つの髎」であり、漢方医学では上髎、次髎、中髎、下髎(げりょう)と呼び、両側に4つずつあるので「8つの髎」と呼びます。

坐骨神経は「8つの髎」のところから伸びています。

「坐骨神経」は体の中で一番長い神経で、背が高い人ほど坐骨神経が長くなっています。腰椎から太ももの後ろ側を通り、ふくらはぎの足の付け根と、足の指まで伸びています。坐骨神経が通っているところで、どこかが痛いとき、膝の痛みとか、ふくらはぎの痛みとか、太ももの痛みを含めて、みな坐骨神経痛の可能性があります。

痛みで歩く姿勢を崩すと、骨棘を起こすので注意

もし痛みを感じていながら、歩かなければならないとしたら、自然と痛みを避けた歩き方をするでしょう。しかし、そういう歪んだ姿勢で歩くと、腰の脊柱が引っ張られて、時間が経つと幅が広がる可能性があり、奥の軟骨組織が「骨棘(こつきょく)」になりかねません。

「骨棘」ができると、この神経はより強く圧迫されるようになります。体をまっすぐに保つのが難しくなり、次第に曲がっていき、最後に脊柱側弯症になってしまう恐れがあります。

腰の痛みは、尿、子宮、卵巣、生理の乱れ、生理痛など、内臓に多くの問題を引き起こすので、ぜひ正しい座り方、立ち方を心がけてください。

ケトルベル運動

最後に、ぎっくり腰を防ぐ運動を教えましょう。簡単な運動器具「ケトルベル」があります。取っ手がついていて、下に重い球体があり、軽いものもあれば、重いものもあります。

すでに体に異常がある人は、まず軽い「ケトルベル」を使いましょう。私が使っている「ケトルベル」は4キロしかありません。若者なら胸の高さまで持ってきて、しゃがんで立って、またしゃがんでを繰り返します。

年配者は椅子に座って、「ケトルベル」を持って立ち上がり、再び座って立ち上がります。こうすることで腰椎などの筋肉を鍛えることができ、筋肉が強ければ、ぎっくり腰を防ぐことができます。

テレビやラジオを聞くなど、ちょっとした時間にやってみてください。腰が強くなり、体重を減らすこともできます。