中国不動産大手、中国恒大集団の一部オフショア債権者が、来月までに再編計画が提示されなければ、会社清算申し立てに参加する予定であることが分かった。海南省で2022年1月撮影(2023年 ロイター/Aly Song)

中国恒大の一部オフショア債権者、清算申し立てに参加へ=関係筋

[シドニー 26日 ロイター] – 中国不動産大手、中国恒大集団の一部オフショア債権者が、来月までに再編計画が提示されなければ、会社清算申し立てに参加する予定であることが分かった。

2022年6月、恒大傘下の房車宝(FCB)に投資していたトップ・シャイン・グローバルが、FCB株の買い戻し合意を履行しなかったとして恒大の清算申し立てを香港で行った。

申し立てに関する審理は、恒大の債務再編計画投票のための債権者会議の結果を待つため10月30日に延期された。

債権者会議は10月中旬に予定されていたが、恒大が9月24日、主要部門の恒大地産集団が当局の調査を受けていることを理由に、債務再編計画に基づき新規に債券を発行する資格を満たすことができないと表明。情勢は流動的になっている。

関係筋によると、恒大の発表に驚いたオフショア債権者は情報を得るため、恒大に協議を求めている。10月30日までに新たな債務再編計画が提示されない場合は、清算申し立てを支持する見込みという。

申し立てに加わる可能性がある債権者の数、保有債券の規模は不明。

Scott Murdoch

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