10月25日、参議院本会議で、自民党の世耕弘成参院幹事長が内閣支持率が伸び悩む岸田文雄首相の心境を推察する場面があった。写真は2017年5月、ベトナム・ハノイで撮影(2023年 ロイター/Kham)

「成果出してもなぜ評価されないのか」 世耕氏が首相の心境推察

[東京 25日 ロイター] – 25日の参議院本会議で、自民党の世耕弘成参院幹事長が内閣支持率が伸び悩む岸田文雄首相の心境を推察する場面があった。世耕氏は参院代表質問で、支持率が「低空飛行」し、22日の衆参補選で自民党が1勝1敗に終わったことに関連して「こんなに頑張って成果を出しているのに、なぜ評価されないのだろう。これが現在の首相の率直な心境ではないか」と述べた。

世耕氏は支持率が向上しない最大の原因は「国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きる」と指摘。その上で世耕氏が考えるリーダー像は「決断し、内容を分かりやすい言葉で伝えて人を動かし、結果について責任を取るという姿だ」と説明した。

ただ、岸田首相に関しては「残念ながら、現状において決断と言葉については、いくばくかの弱さを感じざるを得ない」と評価。今回の減税にまつわる一連の動きで、その弱さが顕著に露呈したと主張した。

世耕氏は、岸田首相が税収増を国民に還元すると表明したことに言及し、「還元」という言葉が分かりにくく、「自分で決断するのではなく、検討を丸投げしたように国民には映った。パッションが伝わらなかった」と分析。「還元」の真意を巡り、与党内でも様々な憶測を呼ぶ結果となり、「世の中に対しても、物価高に対して首相が何をやろうとしているのか、全く伝わらなかった」と振り返った。

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