11月10日、台湾の蔡英文総統は来週開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で地域における平和の重要性を強調すると述べた。写真は蔡総統とAPECに出席するTSMC創業者の張氏。10日撮影(2023年 ロイター/Ann Wang)

台湾、APEC首脳会議で平和の重要性強調へ=総統

Sarah Wu

[台北 10日 ロイター] – 台湾蔡英文総統は10日、来週開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で地域における平和の重要性を強調すると述べた。

中国が領土の一部と見なす台湾はAPECに「チャイニーズ・タイペイ」として参加しており、総統は出席せず、代理として半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)創業者、張忠謀(モリス・チャン)氏が出席する。同氏の代理出席は6回目。

蔡氏は台湾が地域の平和と繁栄の推進に尽力しているというメッセージを張氏に伝えてほしいと表明。

「世界がさまざまな課題に直面する中、われわれは協力して地域の紛争を減らし、地域の経済発展のために平和で安定した環境を共同で作り出さなければならない」と総統府で記者団に述べた。

張氏は平和、繁栄、発展に反対するAPECメンバーはいないとの考えを示した。

APECは中国と台湾の代表者が言葉を交わす数少ないフォーラムの一つとなってきた。

中国は習近平国家主席の出席をまだ正式に確認していない。

関連記事
中華民国の新政権就任式に向け、台湾日本関係協会の陳志任副秘書長は7日、外交部の定例記者会見で、20日に行われる頼清徳次期総統の就任式に、現時点では各党・会派から37名の日本国会議員が37人が出席する予定だと発表した。過去最多の人数について「日本側は新政権をとても重視している」と歓迎の意を示した。
2024年4月30日、上海発香港行きの香港を拠点とする航空会社「キャセイパシフィック航空」CX341便は悪天候に遭遇し、2度も香港への着陸に失敗した。同便での恐怖体験について一部乗客は振り返っている。
5月27日、世界保健機関(WHO)は年次世界保健総会(WHA)を開催する。アントニー・ブリンケン米国務長官は5月1日(水)、台湾にオブザーバーとして会議に参加するよう強く求めた。
中国共産党(中共)がロシアに供給する半導体などのハイテク製品のサプライチェーンにおいて、香港が重要なリンクになっていることを示す証拠は大量にある。2022年2月24日、ロシアがウクライナへの本格的な軍事侵攻を開始して以来、香港で「ロシア」を社名に含む新規登録企業が急増した。
中国で保守国家秘密法改正案が5月1日から施行される。台湾で中国本土・香港及びマカオに関する業務を担当する大陸委員会(陸委会)は、中国渡航の必要性について慎重に考えるよう呼びかけている。