カナダ政府の役人に一千万から四千万円の報酬をちらつかせ、機密情報を盗もうとする中共。 (Photo by ALEXIS AUBIN/AFP via Getty Images)

カナダ安全情報局(CSIS) 中国共産党がカナダ政府職員のリクルートを図る

カナダ安全情報局(CSIS)は今月、中国共産党(中共)政府が情報収集とカナダ政府への干渉を目的として、カナダ政府の職員をリクルートしようとしていると警告した。

CBCの報道によれば、CSISは今月初め、連邦政府職員に対し警告を発した。その内容には、中国共産党が広範囲にわたるリクルート用の電子メールを送り、政府職員を海外の人材プログラムに誘引しようとしているというものが含まれていた。

「中共はこのリクルート活動を利用して、カナダの専門知識を得る可能性が高い」と警告文は述べている。「このような人材リクルートや技術移転の取り組みにより、カナダ政府の資源の流用や、独占的で機密性の高い情報の漏洩が発生する可能性がある」

この警告には、「2024年に海外の人材を招き、中国に行って、世界的に優れた科学者基金に応募する」というテーマのリクルート用電子メールの写真も含まれている。

CSISによると、この電子メールでは「重要な」個人情報の提供が求められ、提示されている給与は9万5000カナダドルから37万4000カナダドル(約1千万円から4千万円)に及ぶ。

安全警告は、中国共産党がこのような取り組みを利用して、スパイ活動や外国への干渉活動を支援していると言う事実だ。

CSISは、「(中国共産党の)これらの政策や計画は、カナダの研究とイノベーション部門の協力的で、透明でオープンな性質を利用し、中国の経済的、安全保障、軍事的利益に奉仕貢献することを目指している」と説明している。

中共政府、200以上の人材プログラムを持つ

CSISの広報担当者エリック・バルサム氏は、この警告がすべての連邦政府部門に送信され、職員に注意を促していると述べた。

CSISによると、中共当局は200以上の「人材リクルートプログラム」を持ち、「非常に高いレベルのコントロール」を行っている。

米国連邦捜査局(FBI)は、中国共産党の人材プログラムが海外の知識を中国に持ち込んでおり、「時には商業秘密の盗難や輸出管理法の違反、利益相反ポリシーの違反を意味することがある」と述べている。

FBIによると、参加者は契約を結び、通常は中国の法律に従い、新しい技術開発やブレークスルーを中国とのみ共有し、同僚の専門家をプログラムに勧誘することが要求される。

CSISは、「これらのプログラムは、学術および専門分野の協力と国家安全保障にリスクをもたらしている」と警告している。

CSISは今週、ソーシャルメディア上で、高給の職位や協力の機会に関する提案に対し、学者や研究者に懐疑的な姿勢を持つよう警告するメッセージを発信した。

関連記事
昨年夏、州弁護士会はチャップマン大学ロースクールの元学部長であるイーストマン氏を、2020年の大統領選挙後にドナルド・トランプ前大統領の代理人を務めていた11件の不正行為で起訴した。イーストマン氏はトランプ大統領の弁護をしたことや、不正選挙を主張し選挙結果に疑問を呈したことを後悔していないと発言した。
豪州戦略政策研究所の最新報告によると、中国共産党(中共)は、世界で人気のアプリを介して、外国人ユーザーのデータを収集し、世界の情報環境に変革をもたらし、海外での宣伝活動の影響力を増しているという。
4月29日、最高裁は億万長者の起業家、イーロン・マスク氏の米証券取引委員会(SEC)との合意に対する異議申し立てを却下した。この合意は、法的監視機関がマスク氏のソーシャルメディアへの投稿を審査することを需めるものだ。
4月29日、テキサス大学オースティン校にテントを張っていた親パレスチナ派デモ参加者を、警察当局が逮捕し始めた。
今年11月に迫る米大統領選で勝利した場合、トランプ氏は数百万人の不法移民の強制送還や中国製品の関税強化、議会議事堂事件で起訴された人々の恩赦を行うと米誌タイムのインタビューで語った。