サンタクロースの秘密(上)

今年もクリスマスの時期がやってきました! 少し早いですが、早めにハッピーな気分になりましょうか。メリークリスマス!

サンタクロースはクリスマスイブにこっそりとやってきて、子供たちにプレゼントを残していくと、昔から信じられてきました。しかし最近では、サンタクロースの存在を信じる子供も大人もどんどん少なくなってきましたね。

ところが、実際は、サンタクロースは本当に実在していたのですよ。今日はそんな話から始めましょう。

サンタクロースの誕生

紀元3世紀、ローマ帝国時代に、ミラ・リキヤの大主教奇蹟者聖ニコライという司教がいました。彼は、貧しい人々を助け、子供たちにもよくプレゼントを贈っていることから、後のサンタクロースの原型と言われています。

言い伝えによると、ある貧しい家が借金を返せなくて、借金取りに3人の娘を連れ去られそうになったところ、聖ニコラウスが煙突から金貨を投げ込み、3人の娘を救いました。サンタクロースが煙突から家に入ってくるのは、ここから由来していると言われています。

聖ニコラウスは西暦345年12月6日に亡くなり、彼を記念して後世の人々はその日を「ニコラウスの日(Nikolaustag)」と定めました。この日、人々は互いに贈り物を交換し、特にオランダではこの習慣が広く行われています。聖ニコラウスという名前はオランダ語でSanta Clausに変化し、現代の「サンタクロース」の名前となったそうです。

このバージョン以外にも、サンタクロースに関する感動的な話があります。ずっと昔、森の妖精たちがある赤ん坊を育て、ニコラ(Nicolas)と名付けました。彼は成長すると人間の多くの不公平さを目にし、それを助けたいと思うようになり、森を出ました。いつも人々を困難から助けたり、子供たちにプレゼントを贈ったり、その一生の中で、ニコラは子供たちが期待するクリスマスのおじいさんになり、希望と喜びをもたらしましたとされているのですね。

現在おなじみの太っていて親しみやすいサンタクロースの姿は、「アメリカ漫画の父」とされるトーマス・ナストが生み出したものです。

 

Harper’s Weeklyの1863年1月3日の表紙にあるナストの描いたサンタクロース(パブリックドメイン)

1862年、ナストは、最初のサンタクロースのスケッチを発表しました。その後の22年間で、彼は30以上のサンタクロースの絵を発表し、それは幸せで明るく、太っていて親しみやすい老人のイメージでした。彼の最後の作品では、ついにサンタクロースの色が決まり、それは白いフリルのついた赤い衣装でした。

1930年には、アメリカの芸術家ハッドン・サンドブロムがコカ・コーラの広告の中のサンタクロースをデザインしました。サンドブロウンの作品では、従来のサンタクロースに温かみのある人間的な要素を吹き込み、バラ色のふっくらした頬、白いあご髭、キラキラ光る瞳、笑い皺のある陽気で楽しい「太っちょおじいちゃん」となりました。

広告、テレビ、その他のメディアの普及とともに、この「サンタクロース」のイメージはアメリカから全世界に広まり、人々の心に深く根付きました。

 

早期のサンタクロース(パブリックドメイン)

(つづく)