12月14日、世界保健機関(WHO)は、各国政府に対し、電子たばこを従来型たばこと同様に扱い、すべてのフレーバー(風味付け)を禁じるよう要請した。写真は電子たばこを吸う人。イギリスのニューカッスル・アンダー・ライムで9月撮影(2023 ロイター/Carl Recine)

WHO、電子たばこに従来型と同様の規制を 各国に要請

[ロンドン 14日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は14日、各国政府に対し、電子たばこを従来型たばこと同様に扱い、すべてのフレーバー(風味付け)を禁じるよう要請した。

一部の研究者、活動家、各国政府は電子たばこ(ベイプ)を喫煙による死亡や疾病を減らす上で重要なツールとみなしている。ただ、WHOは電子たばこを規制する「緊急措置」が必要だと述べた。

WHOは研究結果を引用して、電子たばこが喫煙者の禁煙に役立つという十分な証拠はなく、健康に有害で、特に子どもや若者の非喫煙者の間でニコチン中毒を助長する恐れがあると指摘。メーカーの積極的な宣伝により、使用者は成人より13─15歳の若者の方が多いという。

WHOは、メンソールなどのすべての香料の使用禁止、従来のたばこと同じ規制措置を電子タバコに適用するよう求めた。そうした措置には高額の税金や公共の場での使用禁止などが含まれる。

フィリップ・モリス・インターナショナル、ブリティッシュ・アメリカン・タバコなど大手たばこメーカーは、今後の戦略の軸足を電子たばこに置いている。

インペリアル・タバコや業界団体は、電子たばこはたばこより健康リスクが著しく低く、フレーバーはたばこからの切り替えを促す上で重要だと主張している。

業界関係者は、電子たばこをたばこと同様に規制することは、電子たばこの相対的なリスクについての誤解を深め、喫煙者に誤ったメッセージを送ることになるとし、WHOの見解は現実離れしていると反論した。

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