中国の通信大手ファーウェイは、米国でのロビー活動を終了した。オフィス営業をも停止された (STR/AFP via Getty Images)

ファーウェイ、米国でのロビー活動終了 オフィス営業も停止

中国の通信大手ファーウェイは、米国でのロビー活動を終了した。オフィス営業も停止した。米国司法省に登録された最後の2人の外国人ロビイストがここ数か月の間に退社した。

ブルームバーグは、米司法省に登録された最後の代理人、ジェフ・ホッグ氏とドナルド・モリッシー氏がここ数か月に退社したと報じている。

LinkedInアカウントの情報によると、モリス氏は2023年12月にファーウェイを退社した。現在、中国のリチウムイオン電池メーカーGotionの政府関係担当シニア・ディレクターを務めている。

ホッグ氏のLinkedInプロフィールにも、2020年からファーウェイ社の政府関係責任者を務めた後、2023年11月にファーウェイを退社したことが記されている。

大手通信会社はファーウェイを敬遠していたが、同社は米国の小規模な携帯電話会社に製品を供給していた。しかし、米中緊張が高まったことで、ファーウェイの米国事業は事実上停止している。

ファーウェイのデバイスはモバイル携帯機器よりも、どちらかというと米国の基地局やネットワーク設備の多くに搭載されている。かねてから米国議会はファーウェイのセキュリティに懸念を抱いており、十数年前から、早くも議員たちはファーウェイが米国の通信機器にスパイ機能を埋め込む能力を持っていると警告を発し始めた。

米政府の文書によると、ファーウェイは過去10年間、米国でのロビー活動に1300万ドル(約19億円)以上を費やしている。

最盛期には、ファーウェイは米国内の9つのロビー活動会社と契約を結び、複数の広報担当者を擁していた。ファーウェイ幹部は議会事務所や主要報道機関と定期的にブリーフィング(簡単な報告や事情の説明)を行っていた。

米国は国家安全保障上の懸念として、2019年にファーウェイを貿易から締め出した。しかし同年、ファーウェイは北米で広報・政府関係業務を拡大した。2021年にロビー活動資金は倍増し、360万ドル(約5億2239万円)に達した。

2022年、米国の規制当局はファーウェイの米国内での製品販売を正式に禁止し、ファーウェイが米国の最先端技術を獲得することを阻止する措置をとった。

禁止令が発効し、米国での事業が縮小する中、ファーウェイにはもはやワシントンでロビー活動を続けて資金を得る理由はない。

台湾紙「聯合報」によると、カナダでもファーウェイの広報・政府関係チームが徐々に解散しているという。

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