2024年1月9日、中国南西部の四川省西昌市にある西昌衛星発射センターから離陸するアインシュタインプローブ衛星を搭載した長征2号Cロケット(STR/AFP via Getty Images)

中国の宇宙兵器が米国の軍事的優位を脅かす

人工衛星など宇宙ベースの監視における覇権と、軍事にも利用が可能な能力を守る能力は、将来、米中が衝突する際の重要な決定要因となるだろう。現在、中共政権はこの重要な覇権争いに勝利する軌道に乗っているように見える。

同政権は宇宙の軍事化に反対していると主張する一方で、アメリカの衛星を破壊したり無力化したりできる能力を開発しつつある。2021年半ば、PLA(中国共産党軍)北部戦区の技術者へのインタビューにより、PLAは3つの対宇宙ミサイル、DN-1、DN-2、DN-3を保有しており、対衛星兵器(ASAT)を搭載して低軌道、中軌道、高軌道に到達できることが明らかになった。

この種の実験や報告は、他の最近の行動と相まって、中共政権がアメリカの軍事衛星や商業衛星を破壊したり、無力化したりする能力を開発することにコミットしていることを示している。

▶ 続きを読む
関連記事
失踪から30年のパンチェン・ラマや重刑に直面する黄之鋒、黎智英らを取り上げ、中国共産党による香港・チベットでの弾圧を告発。指導者を奪われ沈黙を強いられる世代の実態と、国際社会が記憶し続ける意義を問う
イタリアからインドネシアへの空母譲渡を機に激変する東南アジアの安全保障を解説。中国の海洋進出に対抗するドローン空母構想や南シナ海・太平洋を巡る米中綱引きの最前線に迫ります
AI業界が求める法規制の裏には、過去の巨大産業と同様に市場を寡占化し参入障壁を築く思惑が潜む。真の危機はSF的破滅ではなく「人間の知性や教育の崩壊」であり、法規ではなく現場での向き合い方が問われている
「世界を一つに」という甘い理想は、いかにして支配や画一化へと変質するのか。「八紘一宇」の光と影、そして現代のグローバリズムがもたらす同質化の脅威を鋭く突く。日本の針路を問い直す、必読の論考
曾祖父から譲り受けた米国債の思い出を機に、難解な現代金融システムの真実に迫るエッセイ。国債やレポ市場、銀行の信用創造、ドルの価値が薄まる本質を、実体経済と市民の視点から平易に解き明かし、財政のあり方を問う