2025年4月9日、アメリカのトランプ大統領がホワイトハウスの外でスピーチを行った。(Saul Loeb/AFP)

関税大戦 トランプ氏は一体何を望んでいるのか?

4月2日、アメリカのトランプ大統領が大規模な相互関税を発表し、世界市場に激震が走った。新たな貿易緊張が急速に高まり、国際貿易の既存秩序が揺らぎ始めた。トランプ氏の関税リストには抜け目がなく、中共のような敵対国だけでなく、最も親しい同盟国や南極近くの無人島にまで対象が及んでいて、この措置は、全世界に影響を及ぼす規模であった。なぜ彼は、このような動きに出たのだろうか?

4月3日以降、株式市場は急速に下落した。トランプ氏は、なぜ株価の暴落を気にかけなくなったのか? 本当に計画を持っていたのか? 新任財務長官スコット・ベッセント氏の言葉によれば、関税政策は、すでにある戦略を始動させており、これは単なる混乱ではなく、より大きな構想の序章にすぎない。この構想は、世界の貿易体制そのものを、再編しようとする試みであると言う。

このような大規模な転換は、過去に二度しか例がない。一つは1944年のブレトンウッズ体制の発足、もう一つは1980年代初頭、レーガン大統領とサッチャー首相が推進した新自由主義秩序の始まりであった。現在、時代は2025年を迎え、アメリカを中心とした新たな国際秩序が、混乱の中から現れつつある。この秩序において、各国は、三つのグループに分類されることになった。

▶ 続きを読む
関連記事
米中首脳会談は中国優勢との見方を覆し、米国の圧倒的勝利と分析。OpenAIの暴走騒動や米中AI開発競争の激化、米「AI軍」創設宣言が力関係を一変させ、中国を交渉の場へ追い込んだ舞台裏に迫る
国家は永遠ではなくとも、先人から受け継いだ伝統文化や祈りを次代へ手渡す責務は残る。東西の古典や思想を手がかりに、国家崇拝や排外主義に陥らない健全な祖国愛のあり方と、私たちが果たすべき務めを静かに問い直す論考
米中首脳の公式晩餐会には米国の著名経営者が出席した一方、公表名簿に中国企業の経営者は見当たらなかった。筆者は米中対立や党の統制、経営者を取り巻くリスクから、その背景を読み解く
米中首脳会談後、双方が公表した文書には関税やAIを巡る説明に違いが残った。米側だけが記した事項もあり、台湾問題については双方とも言及していない
トランプ大統領が習近平を空港で出迎えた異例の対応。厚遇の一方、米軍基地では軍用機も並んだ。交渉の場づくりから国力の誇示、過去の歓迎への返礼まで、その狙いを五つの側面から読み解く