バージニア州ランリー市にあるCIA本部内のCIAのロゴ。(Saul Loeb/AFP)

CIA、中国官員に情報提供を呼びかけ 米中対立と共産党内部闘争の激化

2025年5月、米中央情報局(CIA)は、中国共産党の高官や職員に向けた中国語の動画をSNS上に公開し、内部機密情報の提供を呼びかけた。中国共産党内で、権力闘争が激化し、高官の失踪も相次いでおり、CIAの新たな情報戦略が注目を集めた。

中共官員の失踪件数が増加して、高級指導者から基層官員、地方役人や軍人まで、多くの人物が不可解に姿を消しており、外交部長の秦剛もその一人であった。彼は頻繁に公の場に現れていたが、失踪後は、問い合わせが殺到しても一切の情報が公にされなかった。名も知られていない人々の行方不明については、そもそも報道もされず、注目すらされていない。こうした状況下で、中共官員たちは、自らの身の安全に強い不安を抱えた。

このような情勢を背景に、5月1日、CIAは、中国の体制に不満を抱く人々や異論を持つ官員に向けて、アメリカ側に情報を提供するよう呼びかける2本の動画を公開した。

▶ 続きを読む
関連記事
中国による米国債売却は「ドル離れ」を意味しない。真の狙いはドル資産の多様化や対米交渉における揺さぶりの誇示に過ぎず、海外経由の保有や国際的なドル支配の実態を見れば、人民元の台頭論は虚構であると暴く
便利さに流されがちな現代で、私たちはお金を通して何を生かし続けたいのか。人里離れた牧場でレストランを営む著者が、中央集権的な仕組みに対抗し、個人の消費選択が地域や未来を形づくる意義を問いかける論評
1992年米大統領選でブッシュを敗北させた「不況」の虚構を検証し、実態以上に選挙を動かす経済認識の危うさを指摘。現政権下の好景気や課題を踏まえ、来る中間選挙で共和党が勝つための戦略を論じる
米経済指標の好調さとは裏腹に広がる「不況認識」。主要メディアやニュースアグリゲーターの報道バイアスが人々の心理と世論をいかに誘導しているかを検証する論評
米CDCの報告システム「V-safe」に埋もれていた、無数のワクチン被害者の生々しい手記。公衆衛生を信じながら孤立と破壊に追いやられた人々の悲痛な声と、その過酷な現実に直面した筆者の苦悩を綴った論説