イスラエルの防空システム「アイアンドーム」(左)によるハマスのロケットミサイル(右)迎撃の瞬間(アナス・ババ/AFP via Getty Images)

アメリカ 新防空システム「ゴールデンドーム」への期待と現実

アメリカのトランプ大統領は、難攻不落の新たな防空システム「ゴールデンドーム」構想を発表した。開発に成功すれば、アメリカ全土に大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発の侵入も許さない体制ができあがるが、その道のりは遠い。主な原因は、実戦とかけ離れた兵器の運用テスト体制にある。

アメリカ海軍のケビン・アイヤー元大佐は4月5日にジャーナルで「The Illusion of BMD Testing in Ships(弾道ミサイル防衛運用テストの幻想)」を発表、イージスシステムを搭載した米駆逐艦および巡洋艦の弾道ミサイル迎撃シミュレーションがいかに非現実的かを指摘した。

テストで使用される艦船には電子機器を冷やすための特殊な空調設備が搭載され、博士レベルの技術者が入念な準備を行う。また、気球から発射されたミサイルを巡洋艦が実際に迎撃する際は、実戦では想定できない過剰支援、事前準備、状況設定がなされていた。

▶ 続きを読む
関連記事
自衛隊元中国大使館侵入事件を巡り、中国側は個別事件を外交問題へ拡大し強く非難した。その言い分は不当なものだが、その根っこには問題の政治化や二重基準など「中国共産党文化」の統治手法がある。
トランプ政権が引き起こす2026年の世界激変を、歴史学者V・D・ハンソンが鋭く分析。イランや中南米での独裁打破と、ロシア・中国への新戦略が、米国を大戦後最大の黄金時代へと導く可能性を説く衝撃の論考
中国共産党(中共)党首・習近平がトランプの訪中延期に気を揉み続けるさなか、一つの知らせがエベレストを越えてネパ […]
経済規模でカリフォルニア州やニューヨーク州など米国トップクラスの州は中国との貿易拡大を優先し、中共の影響に迎合している結果、自州だけでなく米国全体が、世界で最も強力で危険な権威主義的影響にさらされている
イランによるホルムズ海峡封鎖に対し、米国がいかに主導権を奪還すべきかを論じる