図はイメージ図。(Karen Bleier/AFP/Getty Images)

中国が米国債を売却できない理由 経済・金融リスクの徹底分析

米中対立が激化する中、中国による「米国債売却」が注目を集める、しかし、実際に中国が米国債を大量に売却しない理由は何か。本稿では中国の米国債保有状況、市場への影響、経済的リスク、そして世界の金融システムへの波及効果について、最新データおよび専門家の見解をもとに解説する。

米中関税戦争が発生した後、一時的に中国国内では「米国債を売却してアメリカに打撃を与える」とする主張が広がった。一部の報道では「中共が“金融核爆弾”を放ち、トランプがアメリカに“許してくれ”とひざまずく」といった過激な表現も登場した。だが現在、そのような過熱した論調は影を潜めている。それではなぜ、中国共産党(中共)は、米国債売却という「切り札」を行使しないのか。

アメリカ国債市場は、世界最大級の流動性を誇る国債市場である。その大半をアメリカ国内の機関投資家や個人が保有しており、2025年1月時点における市場規模は36兆2200億ドルに達し、このうち、外国勢による保有比率は、わずか25.4%にとどまる。

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