イスラエルがイランの核施設攻撃に米国製バンカーバスター爆弾を必要とする理由
ドナルド・トランプ米大統領は、イスラエルが現在進めているイランの核濃縮能力破壊作戦を支援するため、軍事力の行使を検討している。トランプ氏は中東で拡大する紛争に米軍を関与させたくない意向を示しているが、イスラエルにはイランの地下深くにある一部の核施設を直接破壊する軍事能力がない。
イランのフォルドゥ核濃縮施設は地下深くに位置しており、これを確実に破壊するには、標的に到達する前に土壌やコンクリート構造物を貫通できる「バンカーバスター」爆弾が必要である。しかし、フォルドゥの施設に到達できる兵器は、米軍が独占保有する米国製の精密兵器のみと考えられる。したがって、イスラエルが地上部隊をフォルドゥに投入せずにイランの核施設を完全に破壊するには、米国の支援が不可欠となる。
フォルドゥはイランで2番目に大きい核施設であり、首都テヘランから南西約60マイルに位置する。この施設には、核燃料生産に不可欠な高度なウラン遠心分離機カスケードが設置されている。多くのアナリストは、イラン政権が核弾頭開発の秘密裏の試みを隠蔽する場所として、フォルドゥが利用されているのではないかと長年疑ってきた。
関連記事
トランプ大統領とムハンマド王太子がワシントンで会談。AI・エネルギー・防衛分野で総額2700億ドル超の契約が続々成立。サウジは米国投資を1兆ドルに倍増表明、F-35売却も承認へ。
サウジのムハンマド・ビン・サルマン王太子が米国への投資を1兆ドルに拡大。トランプ大統領との会談で両国の戦略的協力や中東安定の行方が注目されている。
サウジのムハンマド・ビン・サルマン王太子がホワイトハウスを訪問。米サウジ関係の転換点となる防衛・外交・AI・中東和平の議論が交わされる。
国連安保理は米国案のガザ和平計画を支持し、国際治安維持部隊の派遣権限を承認。パレスチナ国家樹立にも言及
シリア政府は10日、トランプ米大統領との会談を受け、過激派組織「イスラム国(ISIS)」の掃討を目的とするアメリカ主導の国連軍に参加することで合意した。シリア政府関係者が明らかにした。