4月2日、トランプ氏はホワイトハウスのローズガーデンで関税について演説。ラトニック商務長官は関税グラフを手に持っていた(BRENDAN SMIALOWSKI/AFP via Getty Images)

JPモルガン 米中規模企業 関税で12兆円のコスト増か

モルガンの新たな調査によると、トランプ米大統領の現行関税政策により、アメリカの年間売上高1千万~10億ドルの中規模企業が823億ドル(約12兆円)の輸入コスト増に直面する可能性がある。特に、卸売業や小売業など利益率の低い業界は、コスト上昇の吸収が困難になりかねないと警告している。

この調査結果は、7月2日にJPモルガンが発表した2つの報告書に基づいている。1つは業種別・貿易相手国別に見た関税の影響を分析したもので、もう1つは都市圏ごとに中規模企業への影響を分析したものだ。両報告書は、アメリカの民間部門の売上高と雇用の約3分の1を支える中規模企業が、変動する貿易環境に対して極めて脆弱であることを浮き彫りにしている。

中規模企業は、輸入品の多くを高関税が課される国、特に中国から仕入れているため、関税の影響を強く受ける。JPモルガンの分析によると、中規模企業の輸入の約21%が中国からで、大企業よりも比率が高い。そのため、関税によるコスト増のリスクが大きいという。

▶ 続きを読む
関連記事
米国際貿易裁判所は5月7日、トランプ政権が導入した世界一律10%の暫定関税を「無効」と判断した。USTRは代替措置として、通商法301条などに基づく関税措置の準備を急ぐ方針だ
大統領は来週から輸入税を発効させると述べた
米通商代表のグリア氏は「昨年中国側と重ねてきた多くの会談と同様に、米中関係の継続的な安定を確保したい」と述べた
トランプ政権が発動した10%の臨時関税に対し、日台欧は既存の貿易協定の維持を急ぐ。一方でフェデックスが関税還付を求めて提訴し、コストコやトヨタも追随。全米を巻き込む異例の法廷闘争へと発展している
米関税政策に大きな変動が生じる中、2月23日のアジア太平洋株式市場は総じて上昇した。一方、ドルは下落し、資金は安全資産の金に向かった