億万長者は現金をどれだけ持っているのか

一部の人は、億万長者は大量の現金を抱えていると思うかもしれません。しかし実際にはそうではなく、富裕層は、あなたが想像するほど巨額の資金を銀行口座や金庫に保管しているわけではありません。

多くの百万長者や億万長者にとって、株式や不動産が資産の中心であり、手元の現金はそれらに比べると取るに足らない存在です。
 

「現金の山」はどこにあるのか?

多くの人は、誰かの資産が2,000億ドルと聞くと、秘密の金庫や大量の現金を思い浮かべるかもしれません。しかし、それは純資産の本当の意味を誤解しています。

純資産とは、企業の株式、不動産、美術品、自動車など、個人が保有するすべての資産の合計から、負債を差し引いた金額を指します。

したがって、百万長者や億万長者が一夜にして自分の純資産をすべて現金に換えることは現実的には不可能です。
 

億万長者はどれくらいの現金を保有しているのか

アメリカの信託会社による調査では、300万ドル以上の資産を持つ富裕層投資家は、一般的に資産価値の約15%、あるいはそれ以上を現金で保有していることが分かりました。

一方、億万長者の場合、現金の評価額は通常、数千万ドルから数億ドルの範囲にとどまり、総資産の5%未満であることがほとんどです。これは多くの人にとって想像を絶する金額ですが、純資産が500億ドルや1,000億ドルに達する人々と比べれば、相対的には取るに足らない金額に見えてしまいます。

しかし、この程度の「現金不足」は、億万長者だからこそ言える冗談のようなものです。5,000万ドルの遊休資金(すぐに使える余剰資金)を持っていれば、欲しいものの大半は、ためらうことなく手に入れることができます。

彼らがそれ以上の現金を保有しない理由は単純です。使われずに眠っている現金は、時間とともに価値が下がるからです。インフレは預金口座の価値を少しずつ目減りさせますが、その資金を株式や不動産に投資すれば、より効率的な運用が期待できます。

そのため、彼らは何十億ドルもの資金を銀行に預けたままにすることはせず、現金はあくまで小遣いのように扱い、本当の富は別の場所で増やしているのです。

残りの資金はどこにあるのか

億万長者の財産の大半は、以下のような資産に分散されています。

・上場企業の株式持分
・非公開企業の所有権
・不動産投資ポートフォリオ
・投資信託
・美術品コレクションやその他の高級資産

これらの資産は、非常に大きな純資産を形成しますが、流動性(必要なときにすぐ現金化できる度合い)は低く、簡単に現金へ換えることはできません。

そのため、自由に使える現金を確保するために、億万長者は信用枠(あらかじめ設定された借入限度額)を利用したり、これらの資産を担保にした融資を受けたりするのが一般的です。

(翻訳編集 井田千景)

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