中国の不動産市場に悲観的な見方を示してきた、100万人超のフォロワーを持つ中国版TikTok「抖音」の人気投稿者のアカウント「一路向北」が突然、永久停止となった。
同アカウントは、2月17日付で「永久停止」と表示。理由は公表していない。過去の動画も閲覧できなくなった。
一路向北は、不動産分析を専門に発信してきた投稿者だ。
「住宅価格は今後も下がる可能性がある」
「売りに出される物件は増え続ける」
そうした見通しを繰り返し語り、住宅を資産として持たない選択、いわゆる「不動産を買わない」という考え方も紹介してきた。
中国では経済や金融、不動産に関する情報発信は特に敏感な分野だ。不動産は地方政府の財政を支える重要な柱でもあり、市場の不安をあおる発言には当局が神経をとがらせている。
ここ数年、中国では大手不動産会社の経営悪化や工事が止まったままの住宅が相次いだ。住宅価格が下落している都市も少なくない。公式発表でも、主要都市で価格が下がっていると示している。
さらに、昨年の秋以降、ウィーチャットや抖音などの動画プラットフォームでは、「悲観的な空気を広げる」と見なした投稿に対し、表示回数を減らす措置やアカウント停止が相次いでいる。以前はよく見られた、閑散とした街の様子や客足の減った商店を映した動画が目立たなくなった。
今回の永久停止を受け、ネット上では
「現実を話しただけではないか」
「楽観的な意見しか許されないのか」
といった疑問の声が広がっている。
住宅は多くの家庭にとって一生に一度の大きな買い物だ。その将来をどう見るかを語ることが制限されるなら、市場は健全と言えるのか。
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