2026年3月10日、イギリス・ロンドンのテムズ川沿いにある石油貯蔵施設「ナビゲーター・ターミナル」にて、石油・化学品タンカー「バントリー・ベイ(Bantry Bay)」が貨物の荷揚げを行っている。世界の石油およびLNG貿易の5分の1以上が通過する要衝、ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態に陥っている (Photo by Dan Kitwood/Getty Images)

原油価格は再び100ドル目前へ イランによるタンカー攻撃激化

米国とその同盟国による協調的な戦略備蓄の放出にもかかわらず、中東全域で石油・輸送インフラへのイランによる攻撃が激化し、ホルムズ海峡の供給寸断や地域紛争の長期化懸念が強まった。これを受け、3月12日の原油価格は再び1バレルあたり100ドルの大台に向けて急騰した。

米東部時間午前5時15分時点で、北海ブレント先物は5.95ドル(6.47%)高の97.93ドルに達し、取引時間中には一時100ドルを記録した。一方、米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油も5.25ドル(6%)高の92.50ドルとなった。

今週初めの3月9日には、ブレント先物は2022年中盤以来の高値となる119.50ドルまで急騰したが、その後、トランプ米大統領がイランとの戦争は間もなく終結する可能性があると述べたことで下落していた。

▶ 続きを読む
関連記事
イラン戦争の予備的和平合意を徹底検証。オバマ時代の融和策とは一線を画し、圧倒的な軍事力でイランの核野望を挫いたトランプ政権の成果を解説する。国内外の的外れも含む様々な批判を退け、真の中東情勢の地殻変動に迫る
副大統領は、時期はイラン当局者がいつ出席できるかに一部依存すると述べた。軍事封鎖解除の一方で、イランの出方を見極める米国の姿勢が焦点だ
イラン戦争と和平合意をめぐる混乱の中、著名軍事史家のビクター・デイビス・ハンソン氏は、トランプ政権の対応に対する批判にはいくつかの誤解があると指摘した
米イラン了解覚書の14項目が判明した。対イラン制裁停止、IAEA監視下での濃縮ウラン処理、60日間の検証期間に加え、中国共産党政権による制裁の抜け穴利用を封じる狙いもある
米イランが19日に協定署名へ。だが真の試練は「合意の実効性」か。過去の閉鎖リスク再燃の懸念も