自分の理解だけに頼ってはいけない

若いころの自信は、自分はすべてを知っていると思わせます。しかし年齢を重ねるにつれて、その幻想は消えていきます。人生の多くの良い出来事は計画外に訪れ、一方で悪い結果の多くは、自信満々に無視したことから生まれていたと気づくからです。

大人になってからも、多くの人は過信したままです。ある調査では、65%の人が自分は平均以上の知性を持っていると考えていました。また2018年にアメリカ自動車協会(AAA)が行った調査では、男性の10人中8人が自分は平均以上に運転が上手だと思っていることがわかりました。

難しいのは、自分がいつ過信しているのか、盲点を抱えているのか、あるいは単純に間違っているのかを見極めることです。私たちは自分自身の決断に近すぎるため、それを客観的に見ることができないのです。もし私と同じように、「人生で何かを完璧にやり遂げること」よりも「大きな失敗を避けること」のほうが重要だと感じるなら、過信がいかに大きな問題かがわかるでしょう。

ありがたいことに、この問題には解決策があります。その答えは、自分の外側にある知恵や助言を求めることにあります。
 

判断力を高める9つの方法

他人、とりわけ信頼できる人は、私たち自身には見えていない明確さで状況を見抜くことがあります。一人ですべての答えを持とうとする必要はありません。良い判断力を育てるには、自分のことを本当に思ってくれる賢い人々に囲まれることが大切なのです。

1. 過去に正しく警告してくれた人を忘れない

良い助言は、与えるのも受け取るのも難しいものです。特にそれが自分の直感に反するときはなおさらのことです。賢明な言葉に耳を貸さず、後になって「あの友人が正しかった」と気づくことがあります。そのような経験があったなら、しっかりと認識し、その失敗から学びましょう。

2. 当事者意識のない人からの助言には注意する

最良の助言は、たいていあなたのことを深く気にかけている人から与えられます。あなたの人生に直接影響を受ける人は、あなたによい助言をする強い動機を持っています。例えば配偶者は、あなたの人生を自分の人生と深く結びついたものとして捉え、あなたが最善の状態でいてほしいと願っています。だからこそ、配偶者の言葉を真剣に受け止めることが賢明です。

3. いつも断言口調の人には注意する

物事は見た目ほど単純ではなく、人生には多くの未知があります。常に断定的に話し、不確実さを認めない人の助言には、少し懐疑的になることが大切です。そのような人は過信している可能性が高く、あなたを誤った方向へ導くかもしれません。彼らの強い確信が持つ「わかりやすさ」に、過度に引っ張られないようにしましょう。

4. 短期的には耳の痛い友人の言葉を大切にする

本当に良い友人は、あなたが聞きたくない厳しいことでも、あえて伝えようとします。彼らは友情を長期的なものとして捉えており、「今のあなたの気分」よりも「未来のあなた」を大切にしているからです。特に、普段はあまり口出ししない友人が、ある瞬間に厳しい真実を伝えてきたとき、その助言は非常に価値があります。

5. 耳当たりのよい助言は割り引いて考える

どれほど優れた人でも、他人を喜ばせたい気持ちはあります。正しいからではなく、相手が聞きたいことだから助言をすることがあるのです。小さな問題であれば、相手に合わせることは友情にとってよいことですが、本当に重要で重大な局面では、本音を伝えてくれる人が必要です。そのような率直な意見を得るひとつの方法は、自分自身も率直であることです。そしてもう一つは、相手に直接それを求めることです。

6. 愛する人からの頼んでもいない助言を「サイン」として受け止める

私たちは本来、自分の意見を飲み込み、相手に厳しいことを伝えるのを避ける傾向があります。だからこそ、互いに尊敬し合っている相手があえて助言をしてきたなら、それは重要なサインとして受け止めるべきです。その人は、不快な空気になる可能性や、悪く受け取られるリスクを承知のうえで話しているのです。それだけ、その問題を重大だと考えているのでしょう。

7. 時代を超えて読み継がれてきた本を読む

信頼できる友人たちに加えて、もうひとつの知恵の源となるのが古典的な本です。偉大な小説・伝記・聖典のような古い本が今も読まれているということは、単に特定の時代の流行に乗っただけでなく、世代を超えて人々の心に響き続けてきた証であり、考える価値のある真実を含んでいる可能性が高いのです。

8. 自分が目指す生き方を実際に歩んできた人に学ぶ

どんな問題に直面していても、どんな人生を望んでいても、その経験を持ち喜んで共有してくれる人が周囲にいるはずです。例えば、困難な時期を乗り越えながら素晴らしい家庭を築いた人などです。そうした人たちに、「自分が犯したと思う失敗から何を学んだか」を尋ねてみる価値は十分にあります。

9. 自分自身で考える力を養いながら、知恵と照らし合わせる

私たちは皆、自分自身で考えることを学ぶべきです。しかしその考えは、他の知恵と照らし合わせながら磨かれるべきです。自分自身で発見したことだけを信じるなら、ある程度までは進めるかもしれません。しかしやがて、自分を破滅へ導きかねない過信の罠にはまる危険があります。

「心を尽くして主に信頼せよ。自分の悟りに頼ってはならない」――箴言3章5〜6節
 

(翻訳編集 井田千景)

妻の MollieとともにThis Evergreen Homeでブログを運営し、現代社会でシンプルに、意図的に、そして人間関係を大切にして暮らす経験を共有。