現代では「古代人より現代人のほうが見識に優れている」という思い込みがある(Shutterstock)

論語を読み解く鍵 論語の真義 学而編6

子曰:「弟子(1)(2)則孝、(3)則悌、(4)而信(5)愛衆、而親(6)、行有余力(7)、則以学(8)」

(1)弟子:二つの解釈がある。

一つは、年少者として人の子・人の弟である者を指すという解釈である。

もう一つは、孔子の弟子、すなわち学生を指すという解釈である。

どちらの解釈でも意味は通じる。

(2)入:一般的な注釈では、古代には父子が別々の住居で生活し、学問は外の学舎で学んでいたことを強調している。

『礼記・内則』には、「命士以上は、父子みな宮を異にす(士以上の身分では父子は別々に住む)」と記されている。

そのため、「入」とは父親の住まいに入ること、すなわち父の居所へ戻ることを指すと解釈されることが多い。しかし、孔子は「有教無類(教えに身分の区別なし)」を唱え、官位を持つ家柄の弟子だけを対象として教えたのではなく、天下のすべての人々を教化しようとした。

したがって、ここでいう「入」とは、弟子たちに対し、外から家へ帰ったとき、あるいは家にいるときには、孝道を尽くし、父母を善く敬い仕えなさい、と教えているのである。

▶ 続きを読む
関連記事
『論語』学而篇の最終章を読み解き、他者からの評価や名利という執着を手放す生き方を解説する記事です。学ぶ本当の意味や、人生の修練の本質に迫ります
『論語』学而篇第十五の解説記事。貧困や富貴という人生の様々な境遇にあっても、それに縛られず、いかにして自分を磨き徳を守るべきかを分かりやすく解き明かします
米中間選挙を控える中、イラン情勢の激変が米政治に与える影響を分析。経済的困窮やクルド勢力の蜂起がもたらす体制危機の現実と、イラン側の思惑のズレを暴き、中東の激変が米国の外交・選挙力学を一変させる可能性を鋭く突く
なぜ巨大な嘘は暴かれないのか?ゲーム理論や飲食店の裏事情を引き合いに、製薬業界や規制当局が利益と保身のために「沈黙の共謀」を続けるカラクリを暴く。蔓延する不信の時代に、真の信頼を取り戻す難しさを説く論説
奴隷から身を起こし、労働の尊厳と自助努力を説いた教育者ブッカー・T・ワシントン。政治的扇動ではなく経済的自立こそが権利獲得への道だと説いた彼の現実的な哲学は、混迷する現代を生きる若者への処方箋となる