エジプトのある村人が自宅の外で、古代の模様が刻まれた不思議な石を発見しました。一見すると何の変哲もない発見でしたが、これをきっかけに考古学者たちは、約3300年もの間眠っていた古代エジプトの貴重な遺物、エジプトで有名なファラオ、ラムセス2世の巨大な彫像を発掘することになりました。
エジプト観光・考古省の発表によると、ナイル川デルタ地帯北部のガルビーヤ県にあるベヘビート・エル・ハガル村で、村人のハリド・ハリルさんが自宅近くの畑で作業をしていた際、謎めいた石を発見し、すぐに地元の考古部門の担当者に知らせました。
関係者がその石を調査した後、考古学者たちは発掘作業を開始し、高さ約1.6mのラムセス2世の巨大な彫像の頭部を発見しました。彫像のファラオは、上下エジプトの統一を象徴する二重冠をかぶっていました。
エジプト最高考古委員会のヒシャム・エル・レイシー事務局長は、頭部の大きさの比率から推測すると、台座を含めた彫像全体の高さは約8.5mに達していた可能性があると述べています。
考古学者たちは、もう一体の彫像も発見しました。残存部分の高さは約2.4mで、顔立ちが最初に発見された彫像とよく似ていることから、こちらもラムセス2世を描いたものと考えられています。この彫像は、ファラオが伝統的な頭巾をかぶった姿をしています。脚部や台座、頭巾の上半分は失われていますが、数千年にわたる風化を経ても、顔の特徴がほぼ完全な状態で残っていることは驚くべきことです。
また、長さ約1.3mの古代のピンク色の花崗岩も一緒に発見されました。そこには象形文字の銘文が刻まれており、ラムセス2世の2つの称号、「Nesw-Bity」(「上下エジプトの王」の意)と「Sa-Ra」(「ラー神の子」、つまり太陽神の子の意)が記されていました。
エジプト文明国立博物館によると、ラムセス2世は約3300年前に生きた人物で、67年という長きにわたって王位に就いていました。25歳から30歳の間に王となったとされています。
エジプトのニュースメディア「Youm7」の報道によると、ハリルさんはこの土地でキュウリを栽培していましたが、まさかここでこれほど大きな発見があるとは思ってもいませんでした。ガルビーヤ県のアラー・アブデル・ムアティ知事は、ハリルさんの自宅を訪問した際、冗談交じりに「ほら、キュウリから考古遺物が見つかることもあるんですね」と話しました。
(翻訳編集 日比野真吾)
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