料理に唐辛子を入れすぎても安心 辛さを抑える6つの簡単なコツ

中国の四川料理、メキシコ料理、ケニア料理、韓国料理、タイ料理など、舌をうならせるスパイシーな料理はとてもたくさんあります。辛いものは冬に体を温めてくれるだけでなく、唐辛子、カイエンペッパー、ハラペーニョなどにはカプサイシンという体に良い栄養素が含まれており、カプサイシンが多いほど辛さが増すと言われています。
 

カイエンペッパーやハラペーニョにはカプサイシンという体に良い栄養素が含まれており、カプサイシンが多いほど辛くなります。(Shutterstock)

初めて辛い料理を作るときは、唐辛子の量がわからず、辛く調理しすぎてしまうことがあります。あるいは、友人や家族と一緒に食べるために辛い料理を作りたいけれど、人によって食べられる辛さが異なる場合、どうすれば辛さを抑えて美味しく作ることができるでしょうか。もし、辛くなりすぎたり、味気ないものを作ってしまったら、どうしたらいいのでしょうか?

プロのシェフによると、辛さを抑えるには、他の食材で辛さをごまかすか、辛さを薄めるかの2つの方法が基本だといいます。そこでここでは、辛さを抑える簡単な方法をご紹介します。

砂糖、蜂蜜を加える
 

ハチミツは辛さを抑えてくれます。(Shutterstock)

辛さを抑えるには砂糖を加えるのが効果的ですが、はちみつや甘みのあるケチャップを加えてもいいでしょう。例えばトマトベースのソースが辛すぎる場合は、砂糖を少々加えます。ただし、砂糖を加えると甘すぎて脂っこい料理になりがちなので、味見しながら少しずつ、何度かに分けて加えてください。

牛乳、スープ、水を加える

スープやシチュー、カレーなど、辛くなってしまった場合は、スープや水、牛乳、ココナッツミルクなどを足してください。一度にたくさんは加えず、味見しながら加えましょう。例えば、カプサイシンは牛乳と結合して辛さを和らげます。
 

うっかり辛く煮込んでしまったスープやシチュー、カレーには、牛乳やココナッツミルクを加えてみてください。(Shutterstock)

ただし、乳製品が元のレシピに含まれていない場合は、加えると風味や酸味のバランスが変わってしまうので、材料の種類によって使い分けましょう。例えば、赤唐辛子の辛い煮込み料理にはヨーグルト、サワークリーム、フレンチサワークリームなどの乳製品を加えると辛さの強さが和らぎますし、トマトソースで作った辛い煮込み料理にはシュレッドチーズをかけると辛さが和らぎます。

ブイヨンを追加する場合、肉や野菜、麺など他の材料を追加してバランスをとる必要があるため、あらかじめいくつかの材料を用意しておくことを忘れないでください。

レモンなど酸性の素材を加える

プロのシェフは、辛さを和らげるために、マンゴーのソルベやオレンジのソルベなど、柑橘類や酢、レモンなどの酸味のある食材を口直しとして使うことがよくあります。
 

アップルサイダービネガーは、唐辛子の辛さを打ち消してくれるので、特に魚介類との相性が抜群です。(Shutterstock)

また、料理にレモンやビネガーを加えると、辛さを打ち消して風味が増します。タイ料理には、唐辛子の辛さを打ち消すためにライムなどの柑橘系の食材がよく使われます。

また、シェリービネガーなどの赤ワインビネガーやアップルサイダービネガーは、特に魚介類と相性が良いですが、蒸留されたホワイトビネガーは使わないでください。鍋で酢と砂糖を火にかけて煮詰め、グレーズやソースを作って料理にかけるとよいでしょう。

家庭で子どもが辛いものが苦手な場合の最も簡単な対処法は、料理完成後に子どもの分にケチャップを加えることです。ケチャップは子どもの好物なので、これなら同じ料理を大人の味と子どもの味で2度用意する手間を省くことができます。

おかずを添える

料理本来の味を損ないたくない場合は、味の薄い付け合せやでんぷん質の食品を添えるなどして辛さを抑えるとよいでしょう。サルサにトルティーヤチップスを添えたり、チョリソーを味付けしない皮と一緒に食べたりするのは、このような理由からです。その他、パン、ナン、マッシュポテト、米、麺類などは、スパイシーなメイン料理の付け合わせとして使えます。
 

パンやナンなど、でんぷん質の食品は、辛い料理の付け合わせとして使うと、メインの食事の辛さを和らげることができます。(Shutterstock)

辛くない食材を加える

また、料理の風味を損なわずに辛さを抑える方法として、辛くない食材を多めに料理に加え、辛さを和らげる方法があります。例えばスパイシーなメキシカンビーフスープが辛すぎる場合は、牛ひき肉や豆など、辛くない具材を増やしてください。また、ジャガイモ、トマト、アボカド、ココナッツミルク、炊いたお米などを使って、スパイスを中和することも可能です。

これは辛さを抑えるのであって、味を変えるのではないことを忘れずに、他の材料を適切な割合で加えて、スープが味気ないものにならないようにしましょう。

ナッツバターを入れる

スパイシーなシチューやアジア料理にスプーン1杯のピーナッツバターを加えると、辛さが和らぎ、風味とコクが増すこともあります。また、カシューバターやアーモンドバター、中東のゴマペースト(タヒニ)なども加えてみてください。
 

朝食のソーセージの辛さを抑えたい場合は、熱いコーヒーと一緒に出さない方がよいでしょう。(Shutterstock)

アドバイス

1. タイ料理や朝食用ソーセージの辛さを抑えたい場合、ホットチョコレート、ホットティー、ホットコーヒーなどの熱い飲み物と一緒に出すと、辛さが強まるので避けたほうがよいでしょう。

2. 唐辛子やスパイスをスープに入れる場合、15分ほど待ってから味見するとよいでしょう。スパイスはゆっくりと放出されるので、早く味見すると辛さが足りず、唐辛子を追加して辛くなりすぎてしまうことがあります。

(翻訳・志水慧美)