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パンダはどうして白黒? 謎をとく最新研究

ユニークな白と黒の模様のパンダ。笹と竹という限られた食べ物しか口にせず、とても低い繁殖率から、絶滅が危ぶまれてきた希少動物だ。数十年の生態系の調査が続くものの、不思議な白黒模様はずっと謎のままだった。

最新の研究では、その模様の理由は「カモフラージュ」と、他の仲間との「コミュニケーション」であるという。

カリフォルニア大学デービス校は、カリフォルニア州立大学ロングビーチとの共同研究によると、パンダは、冬眠するのに十分な脂肪を貯蔵することができないため、一年中、動き回っている。そのため「カモフラージュ」する外見が必要だったと考えられるという。

パンダに対する自然界の捕食者はいないが、深い竹林や、雪に覆われた山林で、その姿を隠すことができる。身体の白い模様は雪に同化し、黒い模様は林のなかの影になる。

耳や目の周りの黒い模様は、身体のカモフラージュとは別の役割を果たしていると研究者は主張する。黒い耳は、他の動物を恐れさせる角のような『武器』に似せて見せることができ、目の周りの黒い縁取りは、それぞれのパンダを識別するのに役立っているという。

同研究チームは2016年1月、シマウマの白黒模様も、捕食者から隠れるためのカモフラージュとして役立つとの研究を発表している。

世界自然保護基金(WWF)によると、2011年から2014年の調査では、非政府組織による保全努力の結果、野生のパンダの数は2060頭に増加した。国際自然保護連合(IUCN)は、パンダを「絶滅危惧種」から「脅威」にランクダウンさせた。

(翻訳編集・佐渡 道世)