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中国のコークスおよび石炭の価格下落によって、山西省の石炭業界では100万人単位の人が失業することに直面する(LIU JIN/AFP/Getty Images)

中国:石炭価格下落、業界真冬に突入

 【大紀元日本11月14日】国際金融危機の影響で、中国のコークスおよび石炭の価格が下落し、最大石炭生産地の山西省は真っ先にその経営崩壊の矢面に立たされた。メディアによると、山西省の石炭業界では100万人以上が失業することに直面し、地方政府の財政収入が激減するという。

 情報筋によると、08年7月と8月分の2級コークスの価格はトン当たり3千元(約4万2000円)の価格が9月に入ってから値下がりし、現在ではトン当たり2千元(約2万8000円)になっていて、2カ月間で3分の1にまで値崩れした。中国国家統計局によると、9月の全国コークス生産量は2千567万トンで、8月に比べて13・5%減産し、昨年同期比で約9・9%減だった。香港メディアによると、山西省石炭企業は大幅な損失を被り、民営炭鉱は経営困難に陥ったという。山西省の長期にわたる石炭、コークスおよび鉄鉱からなる「黒三角」の経済は殆ど崩壊したという。専門家は、山西省の石炭業界で、近いうちに約100万人が失業に直面し、来年の同省の経済成長は明らかに緩くなるとし、公務員の賃金支払いにまで影響を及ぼす可能性もあるとみている。

 山西省呂梁地区の炭鉱オーナー張さんは、石炭の需要は北京五輪当時からすでに減少していて、多くの小型炭鉱はそのために生産停止または閉鎖したことを明らかにした。張さんは、国際金融危機の影響を受けて、国内および国際的にエネルギーへの需要は顕著に減少しているとし、暫くの間は石炭価格の回復は望めないとの見方を示した。

 一方、在米中国問題評論家・草庵居士は、中国石炭価格の大幅な下落は中国鉄鋼業の過剰供給に直接的に関連していると示した。草庵居士は、「中国の鉄鋼工場の3分の1が閉鎖され、残りの3分の2の稼働率も通常の半分。鉄鋼工場は在庫を持つだけで損失を被るため、常に出荷をしている。しかし、鉄鋼産業の衰退はコークス業界の衰退と連帯し、さらに石炭業界の衰退に影響を及ぼした」と分析した。

 中国石炭新聞ネットの報道によると、実際、米金融危機の前に、中国ではすでに鉄鋼およびコークス需要減少問題が起きていたとし、8月分のコークス生産量は初めて1・3%減少し、山西省の石炭専門家は8月末にコークス生産量の半分まで減らすように呼び掛けたという。草庵居士は、中国不動産のバブルが弾けたため、中国鉄鋼の需要が大幅に減少し、国際鉄鉱価格も大幅に下落したことから、中国鉄鋼企業の損失は深刻だと指摘した。

 前出の張さんは、「今は毎日違う価格が出ている。価格の下落は深刻だ。中国の鉄鉱は昨年の最盛期に、豪州の鉄鉱販売連盟と5年間の価格設定を行った。この状況下、中国大陸の鉄鉱価格は国際価格より3分の1高いことから、完全に損をしている。経済は悪化している」と語った。

 張さんは、地元の石炭洗浄工場がもっとも影響を受けているとし、殆どが閉鎖された。報道によると、山西省の石炭・コークス産業が受けた衝撃がもっとも深刻で、少なくとも100万人以上が失業に直面することになり、多く石炭に頼る区県政府は来年、財政困難に直面すると予想される。

 
(翻訳編集・余靜)


 (08/11/14 07:50)  





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