不良債権比率の下落に反してリスクは増大 国有銀行改革は困難を極める

【大紀元3月18日】(大紀元記者 謝倫 総合報道)山積する不良債権、自己資本比率の低下に直面し、中国国有銀行は上場を通じて資金を吸い上げ、困難から脱却する計画をたてている。国内A株市場が疲弊していることから、国有銀行は先を争うように海外資本市場への上場に狙いを定めている。

上場する銀行は不良債権比率10%を上回ってはならず、自己資本資本比率8%を下回ってはならないという国際ルールに鑑み、国有銀行は近年、あらゆる手立てで、不良債権を短期間の内に(見かけ上)大幅に下げた。国有銀行の日益に綺麗になる財務諸表を見て、銀行のこうした不良債権の処理の手法は、銀行の質を実質的に全く高めないばかりか、将来のリスクをますます増大させ、金融危機を引き起こすのではないかと憂うる専門家もいる。

不良債権の驚異的な下落速度

▶ 続きを読む
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
中共が誇示してきた「一帯一路」は行き詰まりを見せており、世界の少なくとも14か国で労働者への賃金未払いが発生していると指摘されている。​
キヤノンは、中国・広東省中山市にあるプリンター工場を事実上閉鎖した。日中関係が急速に冷え込む中、同工場の生産停止は中国からの生産移転と戦略的撤退の象徴として受け止められている
中国経済の悪化が続く中、多くの若者が失業や低賃金に苦しみ、親の援助に頼って生活している
かつては国際資本の非常に人気のある投資先であった中国市場は、現在では高リスクの環境とみなされている。