PRADA 中国で毎年2~3店舗閉鎖へ 高級ブランドの撤退相次ぐ

2026/08/05
更新: 2026/08/05

イタリアの高級ブランド「PRADA」は、今後2~3年間、中国で毎年2~3店舗の直営店を閉鎖する方針だ。グッチやカルティエ、ルイ・ヴィトンなども店舗網を縮小している。中国本土の個人向け高級品市場は2年連続で縮小しており、消費者は高級品への支出に一段と慎重になっている。

PRADA、毎年2~3店舗を閉鎖へ

中国紙「21世紀経済報道」が8月4日に報じたところによると、PRADA・グループのアンドレア・ゲラ最高経営責任者(CEO)は、2026年上半期の決算説明会で、今後2~3年間、中国で毎年2~3店舗のPrada直営店を閉鎖する方針を明らかにした。

8月4日時点で、PRADAの公式サイトには中国本土で営業する49店舗が掲載されている。

2024年以降、同ブランドは上海の尚嘉中心店、上海虹橋空港店、海口日月広場免税店、済南銀座商城店を閉鎖した。上海の前灘太古里への出店計画も棚上げされている。

ゲラCEOによると、閉鎖の対象となるのは、主に同一都市内に複数展開している店舗のうち、2店舗目や3店舗目に当たる店舗だ。こうした店舗では、店舗間で商圏や来店客が重なるほか、運営コストが高いなどの問題があるという。

報道によると、PRADAの経営陣はこれまでも、中国の地方都市にある一部店舗や、同一都市内の小規模なブティックで収益が圧迫されていると繰り返し説明してきた。採算性の低い店舗を維持するかどうかについて、継続的に見直しを進めている。

複数の高級ブランドが店舗を閉鎖

店舗網を縮小しているのはPRADAだけではない。

Gucciなどを傘下に持つケリングは、今年上半期に世界の直営店数を84店舗純減させた。年間では約100店舗を減らす計画で、そのうち約4割がアジアにある。

Gucciは昨年以降、上海の環貿iapm、芮欧百貨、新世界大丸百貨などにある店舗を閉鎖した。

ボッテガ・ヴェネタも、長沙、寧波、武漢、上海、成都の一部店舗を相次いで閉鎖した。バレンシアガも上海、武漢、昆明、北京の一部店舗を閉鎖している。

ルイ・ヴィトンは今年上半期、昆明金格百貨時光店、成都天府国際空港店、北京首都空港店など、中国本土の店舗を閉鎖した。

カルティエは今年第1四半期、中国本土で5店舗を閉鎖した。

カルティエの親会社リシュモンのニコラ・ボスCEOは、同社や競合各社が過去数年間、中国市場を過度に楽観視していたと指摘した。

一部のブランドは、中国市場での過去の成功を背景に店舗網を急速に拡大しすぎたため、現在は店舗配置の見直しを進めているという。

中国本土市場、2年連続で縮小

世界的な戦略コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの報告書によると、中国本土の個人向け高級品市場の売上高は、2024年に18~20%減少し、2025年もさらに3~5%減少した。

品目別では、2025年の衣料品の売上高が5~8%減少し、革製品は8~11%、腕時計は14~17%減少した。

一方、化粧品は4~7%増加し、成長を記録した数少ない分野の一つとなった。

ベイン・アンド・カンパニーのブルーノ・ランヌ上級グローバルパートナーは、2025年の中国本土の高級品市場は全面的な回復には至らなかったと指摘した。

消費者心理は依然として弱く、若い潜在顧客が高級品の購入を先送りしているという。